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高血圧は陽気過多

高血圧とは現代医学の病名で、こんなのは漢方にはありませんから、これだけの情報で薬も処方も決める事は出来ません。
しかし高血圧を治したいという大衆の要望に応えない訳には行きません。
高血圧を漢方的に考えたらどのようになるかを考察してみます。

漢方というと陰陽と五行の概念が出てきます。
陰陽は生命構造の機能的な部分であり、五行は器質的な部分です。
高血圧とは機能的な病変ですから陰陽に問題がある事を意味しています。

一時的な興奮による高血圧ではなく、体質的にずーっと続いている高血圧には必ず原因があります。
交感神経と副交感神経とが昼夜にお互いバランスをとっている事はもう常識です。
同じように陰陽も交流することによって生命を維持しています。(しかし寒と熱の事ではありません)
陽は働きであり、陰はそれの元になる物質です。(石炭と熱エネルギーみたいなもの)

もし体質が陽性に傾いていると直ぐに陰が不足になります。
陰は食べ物と呼吸から精微な物質を経て生成されますが、いつも [陽>陰] の状態になっているのが高血圧です。
だから高血圧だと代謝が亢進していて体温が高く、暑がり・汗かき・赤ら顔などの外見があります。
正常ならすぐに消耗した陰を補給できれば再び陰陽はバランスを取り戻して何の不都合も起こりません。
しかし高血圧では陰が常に不足していて、陽が常に過剰になっているのです。

また陰陽の分量(キャパシティ)には個人差があり、キャパの大きい人はバランスが崩れにくく、キャパの小さな人は崩れやすいのです。

問題になるのはキャパの小さな人です。
こんな人は暑がり・汗かき・赤ら顔なくせに、反対に冷えやすく寒がりでもあります。
燃えやすい割りに冷えやすいのでスタミナが切れやすく、肩がこったり不眠になったりと日常的に困ることが出てきます。


性格や生活パターンは変えられないので、対策としては何とかして陰を補って陽とのバランスを取るしかありません。
陰は夜に作られるから睡眠をとれば良い事は容易に分かります。
それも十分に出来なければやはり漢方薬に頼らなければならなくなります。

陽気を抑えるという考え方もありますが、それでは活動に制約を加えることになります。
陰を製造するのは五行の臓器の中でも腎が中心になります。
そこで作られる陰のことを「腎陰」といい、これは先天的に親から受け継いだものと後天的に食べ物と呼吸からこしらえたものの合体したものです。
漢方では補陰薬という分野の処方があります。
その代表が「六味地黄丸」や「知柏地黄丸」です。
これらの処方を病名や効能だけで使うのではなく、漢方理論にのっとって(証を見て)使えば高血圧にも十分に対応していける事と思います。

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