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中途覚醒と甘麦大棗湯

寝付きはいいのに夜中に目が覚めるとそれっきり朝まで眠れないという人がいます。
これを中途覚醒(熟眠障害)といい、不眠症のひとつです。
こういうタイプに睡眠薬は必要なのだろうかとかねがね疑問に思ってきました。

陰陽論では昼は陽気が表面に出て活動をし、夜は体内の陰中に戻って休むと考えています。
陰と陽気の量が丁度バランスがとれておれば、陽はすっぽりと陰中に収まって昼のほとぼりを冷ます事が出来ます。
もし陰が不足すると陽気が収まりきらずにはみ出して、昼のほとぼりが冷めないので睡眠に入ることが出来ません。
これは先の“臓躁”で述べた「心陰が乾燥すると精神が不安定になる」というのと同じです。
陰陽のバランスがひどく崩れておれば最初から寝入ることは出来ないでしょうが、ほんの少しだけ陰が不足しているなら寝付きは悪くないけれど途中に目が覚める事があるかも知れません。

『類聚方広義』という書物に甘麦大棗湯の応用として「夜の不眠」に用いるとあります。
なるほど一理あると思えます。
これは脾胃虚弱な人の中途覚醒にうってつけの処方ではないかと思うのです。

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Comments

怒りっぽいのを治すのに使う潤肝湯という処方があります。
寝つきは良いのに、ひと時寝たら目が覚めて後は一晩中目が覚めている人の怒りを鎮める、とあります。
この中途覚醒は腎水の涸渇によるそうです。滋腎に着目する方が甘麦大棗湯の視点よりも良さそうです。

Posted by: youjyodo | 2010.02.20 at 03:13 PM

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