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『新しい医療革命』

『新しい医療革命』西洋医学と中国医学の結合
清水宏幸 著
集英社版 2004.7.10

『中医臨床』 (vol.25-no3(2004/9)98) で平馬直樹氏がこの本の書評を書いておられます。
そこには著者自身のC型肝炎を中医学で改善されたこと、中医学に較べて日本漢方には理論が無くて口訣に寄っていること、悪性腫瘍を中医学で治療していること、などが紹介されています。
どれも最大関心事なので直ぐにamazonから取り寄せて読みました。

中医学に惚れ込んで熱く語る著者の姿に、私も自分の来し方に非常に似ており、共感することが多く、これから漢方を学ぼうという方には是非ともこの書を薦めたいと思いました。
あら探しのようですが次に私が感じた事を少し書いて、一読者の感想と致します。

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著者は自分のC型肝炎に従来から常識とされていた小柴胡湯を長く服用していたが、少しも良くならないので中医師に相談したら、加味逍遥散+平胃散を薦められた由である。
そしてそれを服用し始めると肝機能指数が改善され始めた。
さらに自分で中医学を勉強し始め、自分の証を肝気鬱結・肝腎陰虚と弁証し、一貫煎加減
を運用し始めてからどんどん良くなっていった、とある。

小柴胡湯 → 加味逍遥散+平胃散 → 一貫煎加減

この流れに余り意味があるとは思われないのだが……。
滋陰性の一貫煎加減が正解処方であるとすれば、燥湿性の加味逍遥散+平胃散は一体何だったのか?

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また花粉症のところで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりがあったら小青竜湯を立て続けに飲ませれば9割の人は良くなる、とある。
これは少し乱暴な結論で、弁証と清熱剤を熱く論じてきた著者にしては論考の薄さが感じられる。
直ぐその後に出てくる辛夷清肺湯の方意と比較しても、温性の小青竜湯はちと納得がいかない。

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