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証とは診断名である

中華人民共和国国家標準の『中医病証分類』に挙げられている1600余りの証候名は類似名が多くて夫々を鑑別することは至難ですが、実に細大漏らさず完成されている事は驚異です。「証」とは何かという議論がありますが、現代医学の診断が病名決定なら、中医学の診断は証候決定であり、「証」とは診断名であるといえます。

たとえば、不眠症の証の一つに「痰熱内擾証」あるいは「痰火擾神証」があり、痰熱・痰火が胸で騒ぐか、頭で騒ぐかして心神の平静を乱して不眠を起こす証です。だから「痰熱内擾証」「痰火擾神証」とはそのまま不眠症の診断名なのです。

日本漢方では「方証一致」という事を主張します。すなわち「葛根湯証」「小柴胡湯証」などと処方名そのものを証名とするのです。しかし何が葛根湯証で、何が小柴胡湯証なのか具体的な内容については明示しません。中医学では葛根湯証を「太陽傷寒表実証」と位置づけ、葛根湯以外にも幾つかの関連処方が含まれています。証は一つの概念であって、処方名には限定されないのです。葛根湯を出発点にして更なる処方を創作できるのです。
「方証一致」だと処方名の数だけしか証の数がありません。また処方が増えれば証の数は際限なしに増えます。医学としては未整理の状態だと云えます。


論議はここまでにして、『中医病証分類』の一部(260証類)を「症状と病名からの漢方診断」にアップしましたので御覧になってください。260証類から更に1600証へと展開するのです。
 (もしうまく表示できなかったら表示のエンコードを切り替えてみてください)

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