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高血圧2

高血圧でも最低血圧が高い場合は血圧降下剤が効きません。動脈硬化がこれです。放っておけばいずれ脳梗塞や腎障害になる恐れがあります。

交感神経は昼の神経で活動的、副交感神経は夜の神経で抑制的です。この2つが昼夜にお互いバランスをとって中庸を保ちます。少し違いますが、漢方では“陰陽”と云う概念があります。“”は動きや作用であり、“”は栄養や津液です。(石炭と熱エネルギーみたいなもの) このふたつはお互いに抑制的に働きます。陰が十分にあり、陽をうまく抑えておれば陽気過多に偏ることなく、平静な血圧を維持する事ができます。

日常のストレスが多いと陽気が立ち上がります。ただでさえ陽気過多になりやすいのに、もし体質的にもともと陰が不足していると、体質は陽性に偏るだけでなく、昂ぶった陽気はあっという間に少ない陰をも消耗してしまいます。陰は食べ物と呼吸から精微な物質を経て生成されますが、いつも [陽>陰] の状態になっているのが高血圧です。
だから高血圧だと代謝が亢進していて体温が高く、暑がり・汗かき・赤ら顔などの外見があります。正常ならすぐに消耗した陰を補給できれば再び陰陽はバランスを取り戻して何の不都合も起こりません。しかし高血圧では陰が常に不足していて、陽が常に過剰になっているのです。

また陰陽の分量(キャパシティ)には個人差があり、キャパの大きい人はバランスが崩れにくく、キャパの小さな人は崩れやすいのです。
問題になるのはキャパの小さな人です。こんな人は暑がり・汗かき・赤ら顔なくせに、反対に冷えやすく寒がりでもあります。燃えやすい割りに冷えやすいのでスタミナが切れやすく、肩がこったり不眠になったりと日常的に困ることが出てきます。

性格や生活パターンは変えられないので、対策としては何とかして陰を補って陽とのバランスを取るしかありません。陰は夜に作られるから睡眠をとれば良い事は容易に分かります。それも十分に出来なければやはり漢方薬に頼らなければならなくなります。
陽気を抑えるという考え方もありますが、それでは活動に制約を加えることになります。

陰を製造するのは五行の臓器の中でも腎が中心になります。そこで作られる陰のことを「腎陰」といい、これは先天的に親から受け継いだものと後天的に食べ物と呼吸からこしらえたものの合体したものです。
漢方では補陰薬という分野の処方があります。その代表が「六味地黄丸」や「杞菊地黄丸」です。これらの処方を病名や効能だけで使うのではなく、漢方理論にのっとって(証を見て)使えば最低血圧が高い高血圧にも十分に対応していけます。

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52の証

中国流の1600もある漢方の証候を見分けることは至難です。だからそれを260にまで要約しました。それでも大変な数で全貌をつかむことは出来ません。そこで更に同質の証候を私の独断でグループ分けし、52にまで要約することにしました。
それを次のホームページにアップしましたので御覧になってください。(もしうまく表示できなかったら表示のエンコードを切り替えてみてください)
上半分の1~17分類までは「虚証」を、下半分の18から52分類までは「実証」です。
これで“気血水”や“陰陽”や“寒熱”の使い慣れた概念で大部の証候の全体像がつかめるのではないかと思います。

少なくとも52の証候内で病症を把握できておれば、具体的な処方を選ぶに当たって大きな間違いを犯すことは少ないでしょう。この表を漢方診断のツールとして利用される事を提案します。

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