柴胡のない竜胆瀉肝湯な~んて
現在わが国で使われている漢方処方の『竜胆瀉肝湯』は《薛立斎十六種》が出典となっており、組成は
竜胆草・地黄・柴胡・黄岑・山梔子・当帰・木通・車前子・沢瀉・甘草 の10味薬からなっています。
ところが各製薬メーカーの製品を見ますと、どれにも柴胡が入っておらず、9味薬しかありません。
これは何故かと想像してみるに、どうも大塚敬節・矢数道明の両御大の著書 《漢方治療の実際》や《漢方処方分量集》などを参考にしているからでしょう。どこでどう間違ったのか彼等は柴胡なしの処方を使っていたのです。
では竜胆瀉肝湯に柴胡が無くてもいいのでしょうか?
因みに『中医方剤大辞典』(人民衛生出版社1993)を調べてみますと、竜胆瀉肝湯がなんと26種類も出てきます。薬味は7~15種類ほどで、柴胡の有るものもあり無いものもあります。しかし殆どの処方には柴胡は含まれています。
処方名から云っても竜胆は主薬に違いないのですが、柴胡は肝経の疎泄を図ったり、肝経への引経薬としての役割があると考えられ、決して有っても無くてもよいという軽い存在ではないはずです。
確実に竜胆瀉肝湯としての効果を発揮したいのなら是非とも柴胡入りの竜胆瀉肝湯を使ってほしいと思います。さもないと中国と日本では違った処方内容になり、会話もできませんからね。
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