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認知症と漢方

今朝もテレビでまだ若い方の認知症を取り上げていましたが、見ていて切なくてなりません。なんとかして漢方(中医学)の智慧も動員して少しでもお役に立てたらと思います。

中医学には古くから“”という病気が認識されています。癲癇でなく、今日の認知症に極めて近い症状です。
何か思いつめる事があって欲求不満になると先ず肝気が抑鬱されます。それが長引くと次に脾気へ影響を及ぼします。すると脾胃の消化機能が悪くなり、津液の運化(代謝)が異常となり“”を生じます。その痰が神明(意識)を阻蔽し、精神異常のような症候になると説明されています。

このように中医学でいう“痰”とは、津液の代謝異常から生じた病的産物のことです。(コレステロール・アテローム・腺腫・軟塊なども含む)
この痰によって経脈の気血の運行が阻碍され、気の升降出入がうまく行かず、臓腑の機能までもが失調します。最も困るのは神明が蒙蔽されることです。
痰が臓腑・経絡・血脉のなかに潜在すると疑難病といって、実に奇怪な症を呈します。(痰に怪病多し)

これで認知症の一端が見えてきましたが、もう一つ忘れてはならないのは「本虚標実」という病態である事です。
本虚とは本質の虚すなわち気血陰陽の衰退であり、標実とは表面化している邪気の実体すなわち気・火・痰・淤血などの病理産物の堆積があるという事です。
したがって治療には単に本虚を補うだけではなく、病理産物の実邪をも取り去らなければなりません。
これを「補瀉兼施」の法といい、難病にはよくこの方法を用います。

痰から見てくるとこのように肝・脾の生理が根本原因に関与している。(若年期の原因)
しかし病位が脳であるという事で脳に関連する腎が次の要因でもある。(老年期の原因)

これらの因果を踏んで中医学の治療法は、理気解鬱・滌痰化淤・補腎填精の方法を提示しています。

* 具体的な処方や薬草については 認知症 「証」の決定 を見てください。

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