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アトピーとステロイドと漢方と

アトピー性皮膚炎にステロイド軟膏剤を塗布していて、突然塗布を止めるとリバウンドでひどい皮膚炎が起きるのは最早周知の事実です。
では何故リバウンドという現象が発生するのでしょうか?
「強い薬で無理やり症状を抑えていたからだ」
全くその通りです。然しこれだけで終わってしまっては正確に病態の理解をしているとは云えません。

中医学では“氷伏”という表現があります。
これは発熱や炎症などに対して寒凉剤を使って病邪を中に閉じ込めることです。一時的には症状が軽快し、患者は楽になります。こういうその場しのぎだけで真の治療を進めないと、閉じ込められ続けた熱や炎症はやがては地下にあって火山の熔岩のごとくに育つでしょう。軟膏剤の塗布を止めるや否や爆発的にリバウンドが起こるのは当然です。

一時的に強い寒凉剤を使って症状を軽くする事は決して悪いことではありません。軽快している暫時の間に本当の治療を進めるのは賢明な判断です。ただこの一時的処置が長引いて、いつまでも本治が為されないと問題です。

中医学では本治標治といって、「急なれば標治を、緩なれば本治を」行います。
問題は、何が本治かという事です。それが分からないので標治から抜け出せなかったのがこれまでの実態だったのではないでしょうか。

発熱や炎症を生体の「斗病反応 (正邪斗争)」と捉えてこれを阻止するのではなく、外へ排泄する“透発剤”で発散させれば熔岩の熱も少しずつ減っていくでしょう。この透発という概念が現代医学には欠けているのです。体表の病気である皮膚炎などは殊に外表への透発によらなければ何処へ熱を逃せましょうか。
くれぐれもアトピー性皮膚炎になったらステロイド軟膏剤で一時的な標治をしつつ、併せて中医学の透発法による本治も行ってください。

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従来から漢方界や中医学の分野では、副腎皮質ホルモンのステロイド剤のことを熱性の薬剤だと見なしてきました。それは長期的に使用すると、副反応として顔面の潮紅やニキビなどの外見的な熱状態が発現したからです。

然しそれだと矛盾します。どうして熱性薬が熱症状を閉じ込めることが出来るのですか?

ここで私は従来の説に反対して、ステロイド剤は寒凉性の薬剤だと主張します。それも強力な寒凉剤であると。
副作用として観察される熱症状は、薬剤から発生するのではなく、閉じ込められ(氷伏され)ていた斗病反応としての「病気の本態の熱」が浮き出たものです。

ステロイド剤はやはり現代医学の救世主です。蛇蝎の如く嫌わないで下さい。強力なのだから上手に、気を付けて使えばいいのです。

激素依賴性皮炎 を参考にして

最後に蛇足をひとつ、インフルエンザ脳症というのもジクロフェナクナトリウム(医薬品名:ボルタレン)使用により発熱が氷伏された結果かも知れない!?

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Comments

以前の Nifty Fkampo Forum の記事に、ある方が「ステロイドは腎を直接叩いて、無理矢理に気津を動員しているだけ」と発言しておられます。どうもこれが真実のように思えてきました。私の「ステロイド剤は寒凉性の薬剤」というのを訂正します。ステロイド剤は熱性薬でもないのでしょう。

Posted by: youjyodo | 2016.01.12 at 11:14 AM

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