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失汗衄血証

傷寒にかかって太陽病の時期に、汗をかく代わりに衄(鼻血)を出すと治るという条文がある。いつもここへ来ると釈然としない。なぜ衄が汗の代わりになるのか?

S.046中編,太陽病、脈浮緊、無汗、発熱、身疼痛、八九日不解、表証仍在、此当発其汗。服薬已微除、其人発煩目瞑、劇者必衂、衂乃解。所以然者、陽気重故也。麻黄湯主之。十六。,

許叔微の著作、『傷寒九十論』に「失汗衄血証 」として解説がある。

秦氏の子が傷寒にかかり、発熱、身疼、骨節疼痛、悪風无汗の状態だった。或る者が「病んでも服薬しないのは、中医 (実力中ぐらいの医師) を得るに等しい」といって服薬しない事を勧めたので自然に治るのを待っていた。やがて半月経っても病は治らず、やむを得ず医師を呼んだ。医師はかかってからの日数と脈から外証は無いからもう汗下法を行う時期ではないと云って、調気薬で正気を取り戻そうとした。
予が招かれて脈を診ると浮渋・緊大であり、此れは麻黄の証に間違いない。しかし恐らく汗を出させようとしても、もう汗は出ないで衄血が出るだろう。と云い終わらぬうちに衄血が出た。予は急ぎ麻黄湯を與え、次に犀角地黄湯を與えたら血は止り、汗をかいて愈えた。

病いは直ぐに伝変するものだ。汗をかかせるには病にかかってから四日以内に、下すなら四日以後にしなければならない。
素問に云わく「邪風の至るや疾きこと風雨の如し。故に善く治す者は皮毛を治す。其の次のものは肌膚を治す。其の次ぎのものは筋脈を治す。其の次のものは六腑を治す。其の次のものは五臓を治す。五臓を治す頃にはもう半死半生である。」 

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