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大腸ポリープ

大腸ポリープを漢方ではどうやって治療するか、という質問を受けた。
ポリーブのことを漢方では「息肉」と云い、ハナタケは「鼻息肉」または「鼻痔」と表す。
“痔”とは突起という意味である。
大腸ポリーブは“大腸息肉”または“桜桃痔”“珊瑚痔”という。

中医の大腸ポリーブの証分型は
 大腸湿熱 脾胃虚弱 脾虚湿熱 肝鬱脾虚    気滞血淤
の5つに分けられ、最初の大腸湿熱のタイプがもっとも多い。

ネットから一例を挙げれば「湿熱下迫大腸,以致腸道気機不利,経絡阻滞,淤血濁気凝聚而成。」

[治法]: 清熱去湿,活血去淤,軟堅散結

(1) (半枝蓮・黄耆10,山豆根4,訶子・意苡仁・白朮5,白花蛇舌草7)46

(2) (黄柏3 黄連1 白頭翁・丹参・白朮・茯苓・白芍3 夏枯草・意苡仁5 烏梅・車前子・川弓・五味子・甘草2)39

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参考文献

『中医臨床』第24巻第3号(2003年9月)p30

難病治療における意苡仁の大量使用
 張 洪林・謝 牡丹・張 麗

1.多発性脂肪瘤・ポリープ
 脂肪瘤・ポリープの多くは痰湿蘊結によるものであり,大量の意苡仁による化痰利湿を治療の基本として弁証にもとづく加減を行う。
胆嚢ポリープの治療では理気活血薬,腸ポリープでは健脾益気薬,脂肪瘤では軟堅散結薬を加味する。

症例1
患者:李○○,男性,22歳,工場勤務。
初診:1993年4月15日
現病歴:便に血液と粘液が混じり食欲不振・消化不良で,食後に下痢をする状態が2年あまり続いた。
1993年3月に症状が重くなり,下腹が時々痛んで毎日3回以上の下痢があった。
便には鮮紅色の血液が混じり裏急後重・疲労感が強く無力で痩せ衰えていた。
某医院でバリウム注腸Ⅹ線検査を受けたところ,直腸・S字結腸に多数の密集した大小不揃いの円形または豆状の欠損像が認められた。
その最大のものは直径が約2cmで,正常な粘膜像が局部的に消失し管壁は柔軟化,拡張していた。

直腸結節病理検査の結果,腸ポリープと診断された。
外科では直腸・結腸の切除による人工肛門手術を勧められたが,手術を望まず中医の診察を受けることとなった。
顔色は無華で,舌質は淡,苔は白膩,脈は細滑であった。

弁証: 脾気が下陥,統血できなくなり脾は健運を失って,痰湿が大腸に蘊結,脾虚痰結して清気が下がり,寒熱が互結したもの。

論治: 健脾益気・去湿化痰・止血を佐薬に加えて治療した。

処方: 生意苡仁120g(布袋に包む),白芥子10g,黄柏10g,炮姜10g,茯苓15g,党参15g,炒白朮15g,焦地楡15g,車前子15g(布袋に包む),炙甘草10gの加減方

経過: 30剤を服用したところで,大便の状態は基本的に正常となり,腹痛は消失,飲食も改善した。
その後,意苡仁を主薬に健脾補気養血の薬物を組み合わせて作用をさらに確かなものにした。
半年後に来院しバリウム注腸Ⅹ線検査を実施したところ,腸ポリープはすべて脱落し粘膜は正常な状態にまで回復していた。

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Tracked on 2008.07.27 07:56 PM

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