新型インフルエンザと漢方 2
連日のように 新型インフルエンザが猛威を振るうだろうとのニュースが大衆を震え上がらせています。
頼みのタミフルやリレンザはやや症状を緩和させるだけの効果だし、耐性ウィルスの出現や副作用も問題だし、ワクチンにも解決しなければならない問題が山積しています。
必ずや襲い来るだろうパンデミックに対して 我々は対策も無いままに手をこまねいているだけで良いのでしょうか。
現代の西洋医学だけが医学であると思うから対策が無いのです。
医学には漢方や中医学やインド医学や その他色々な伝統的な民族医学もあるでしょう。
そんなものは信じられない、と一方的に蔑視していいんですか?
私には中医学という強い味方が居るので全然怖くありません。
多角的な視野を持てば克服できる方法は必ずあるのです。
今では漢方といえば慢性病が専門のように思われていますが、急性伝染病は慢性病よりも余程必要に迫られるものです。
やはり漢方や中医学の始まりも急性の伝染病から身を守るために生まれたものです。
急性伝染病が得意なのです。
治療効果も急性病なら直ぐに分かりますから一番やりやすく、発達しないわけがありません。
もう一度「もし新型インフルエンザが来たら」を見てください。
伝染病の感染はどこから始まるかというと、粘膜からです。
咽・目・鼻などの粘膜からです。
感染の最初の症状は体表の寒気や発熱になって現れます。
漢方ではこれを「表証」といい、この時期(衛分期)にウィルス(外邪)を駆逐する事に必死になります。
追い出し方法を見つけるのが漢方の使命だったのです。
そのために2000年もの年月をかけてきたのです。
効果が無いわけがありません。
「50証チャート」を見てください。
18風 25寒 28湿 34熱
主にこの四つの性質を持つ「外邪」が色々に組み合わさって罹患していくのです。
21風湿 22風湿熱 19風寒 20風熱
それぞれの体質によって、少なくとも上の四つの病態へと分かれていきます。
当然 病態別に対処しなければなりません。
一律にタミフルという訳にはいきませんし、一律にワクチンという訳にもいきません。
このように多様に対処すればこそ耐性という問題も生じないし、副作用という問題も生じないのです。
ただ残念ながら漢方や中医学をやっている人の学習の程度にも色々な段階がありますから、漢方なら誰でも同じという訳にはいかないのです。
習熟度に応じた結果しか出ませんから良い治療家に出会うことが条件です。
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