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乳腺増生病 乳腺腫

乳腺増生病は中医の“乳癖”に属する。
中医では肝腎両経が乳房に密切な関系があると考えている。
それに次ぐのは衝任両脈である。

肝鬱気滞、情志内傷は乳癖の発病に重要な影響を与える。
平素から情志抑鬱, 気滞不舒があれば, 気血の周流は失度し, 乳房の胃絡に蘊結するので, 乳絡経脈は阻塞して不通となる, 「不通なれば痛む」で 乳房に疼痛が起る;
肝気が横逆して胃を犯せば, 脾は健運を失い, 痰濁が内生し, 気滞血淤に痰を挾めば結聚して核となり, 循経して乳中に留まる故に乳中結塊となる。

肝腎不足, 衝任失調もまた乳癖を引起す重要な原因である。
腎は五臓の本であり, 腎気が天癸を生ずると, 天癸は衝任を激発する, 衝任は下の胞宮より起り, 上りて乳房に連なる, 衝任の気血は, 上行すれば乳となり, 下れば経となる。
若し腎気不足し, 衝任が失調すれば, 気血は滞り, 積淤は乳房と胞宮に聚り, 或いは乳房疼痛して結塊となり, 或いは月事は乱調になる。


【臨床応用】
滕正霞は丹梔逍遥散を用いて本病を治療した。

薬用: 丹皮・焦梔子・柴胡・白朮・茯苓・当帰・赤芍・王不留行・路路通・海藻・乳香・没薬3, 生牡蛎・丹参・夏枯草10, 薄荷2

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【病案挙例】
張某, 女, 32歳, 1997年4月7 日就診。
結婚生活4年になるが, 夫妻の仲が悪くて憂鬱な毎日が続いている。
両年前に双側の乳房に腫塊が出現し, 乳房が脹痛し, 痛みが胸脇肩背に引っぱる, 情志が不暢になれば加重する, 経前に痛みが甚しく, 経后には緩解する, 経前に腹痛を伴い, 行経は不暢で, 血塊を夾み, 胸悶して食欲不振である, 心煩して怒り易く, 神疲乏力し, 口干と口苦があり, 双目は干渋し, 大便は秘結する。
面色は晦暗で, 形体は消痩しており, 精神不振(元気が無い), 舌質は淡紅, 苔は厚膩で微黄燥, 脈は弦滑で微細。

触診: 左乳房に6cm x 2cmの大小条索状腫塊を触れ, 右乳房には3个の大小不一なるものを触れ、形状不規則の腫塊で, 硬さは中等で, 固定せず動き, 辺界ははっきりしており, 表面は光滑で, 触痛がある。

証は 肝鬱脾虚, 気滞痰凝, 鬱火内盛, 陰虧血虚に属する。

先ず 疏肝解鬱、清肝凉血、潤燥通便させ, 継いで調和肝脾、消淤化痰、軟堅散結すべし。

丹梔逍遥散加減: 柴胡・香附・白朮・茯苓・牡丹皮・梔子・生大黄・玄参3, 生甘草2g

5剤を服した后, 脹痛は減り, 大便も正常となった。

  -大黄, +三稜・莪朮・穿山甲3, 鬱金・皀刺・赤芍・瓜呂・丹参5g

8剤を服した后 腫塊は縮小し, 脹痛も大いに減った。

  -三稜・莪朮,  穿山甲6g に改める。

10剤を服して, 脹痛は消え, 左乳腫塊は蠶豆大に縮小し, 右側の腫塊は消えた。

     『難病奇方系列从書 第三輯 丹梔逍遥散 (2009年)』 より

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