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眼瞼部の帯状疱疹

眼部の帯状疱疹は病毒が三叉神経を侵犯している, 中医学では“火丹”と称し, 多くは肝経の火毒の患に属し, 清肝瀉火、解毒止痛法を採用し, 方には竜胆瀉肝湯加減を用いると治療効果が佳い。

【臨床応用】
常氏は竜胆瀉肝湯を基本方とした。

若し痛劇あれば 加延胡索、鬱金;
血疱あれば 加牡丹皮、赤芍、紫草;
口苦咽干 加石膏、麦門冬;
大便秘結 加生大黄

別に五倍子6、青黛l0、冰片3、滑石粉・石膏粉20g を用い,研細して, 麻油にて調均し,患処に塗敷する。(加味青黛散油膏)


【病案挙例】
趙某某, 女,39歳, 右額部及び右上眼瞼に小疱を生じ黄水を流し,灼熱疼痛する。
角膜下方に少し許り点状の混濁あり。
頭痛、咽痛と口苦, 小便は短黄,舌は紅く苔は黄膩,脈は滑数。

証は肝経湿熱に挾風邪を兼ねる。

竜胆瀉肝湯加減: 竜胆草・梔子・黄岑・車前子・生地3, 白鮮皮・蒲公英4, 柴胡・荊芥・甘草2

服薬すること7日で, 右眼瞼及び額部の疱疹の大部分は結痂し,結膜充血(+),角膜の点状混濁は浅くなった。

上方から黄岑・白鮮皮・荊芥を去り,蝉蛻2、草決明4gを加えて,続用すること7剤の后,疱疹の結痂は脱落し, 角膜の混濁は消除した。


按: 本病例は眼瞼及び額部の皮膚に始まったが,その区域は肝経の循行する処である。
≪霊枢.経脈≫に謂わく 足の厥陰肝経は上行して目に至り額に出る。
局部及び全身に火毒及び湿熱挾風の象がある, 故に竜胆瀉肝湯で清熱瀉火し湿熱を利す。

     『難病奇方系列从書 第三輯 竜胆瀉肝湯 (2009年)』 より

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本病は中医の“風赤瘡痍”の範畴に属し, 多くは脾経に湿熱があって, 風邪を外感し, 風熱の邪が循経して胞瞼を上犯したものである。
治療には清熱凉血・散淤止痛で其の表を治し, 清熱解毒・散淤除湿で其の本を治さなければならない。

【臨床応用】
楊氏は加味黄連解毒湯を応用した。

組方: 黄連1, 炒黄岑・黄柏・炒山梔・炒白朮・紅花3.5, 木通・川弓2, 車前子・竜胆草2.5

浅層の角膜炎を并発した患者に対しては, 中薬方中に谷精草7, 木賊草・蝉蛻・密蒙花3.5 を加える。


按: 中医では本病の多くは脾経に湿熱が蘊結し, 加えて風熱毒邪に感じ, 経絡に痺阻して, 気血の運行が不暢になり, 眼瞼の肌表に鬱して発病するものと考えている。
治療には清熱解毒を主とし, 加味黄連解毒湯を選用する。

また煎湯の汁の一部を取り、それに冰片を加えて, 外治として局部を熱敷する。

     『難病奇方系列从書 第三輯 黄連解毒湯 (2009年)』 より

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