急激な悪化は何故起こるのか?(2)
(1)では免疫力が少ない"稚陰稚陽"、すなわち陰陽のキャパシティが小さい事が原因の一つではないかと提示した。
もう一つ大事な事に気が付きました。
それは“温邪内陥”という病理です。
中医学で熱性の感染症について、発病からどのように進行して重篤化するのかを次の様に認識しています。(温病学)
(1)衛分証
感染の初めは肺衛(口鼻~皮毛)に風熱邪(インフルエンザウィルス)が侵襲します。
衛気(免疫力)が足りないと感染して発熱・微悪寒・咳嗽などの症状を現します。
(2)気分証
もし普段から偏食や夜型生活になり既に熱傾向にあったら(裏熱伏藏)、衛分での闘病は短時間しか続かず次の気分へと進みます。
この段階では邪熱は肺に入り、汗が出て身熱・咳嗽・呼吸困難・心煩・口渇などの症状が現れます。(ウィルス性肺炎などを起こしているのがこの段階です)
(3)営分証
気分の段階では、その高熱のため組織の栄養障害が起こります。(灼傷営陰)
それで夜間になると熱が高くなったり(身熱夜甚)、熱にうなされ譫語を云ったり(心神被擾)、ひきつけを起こしたり(神昏驚厥)します。(脳性痙攣やインフルエンザ脳症)
これらは皆「邪熱が営分に内陥した」事による症状です。
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以上述べてきたように「インフルエンザの急激な悪化」は“温邪内陥”が大きな原因であると考えられます。
その引き金となるのは日常生活の偏向から来る「陰虚」です。
陰虚とは陽気(陽分)に相対する陰気(陰分)が不足している事です。
夜型生活やストレスによって交感神経興奮の状態が長く続いている時に起こります。(花粉症やアトピーや不眠症に多いかな?)
中医学では(1)(2)(3)それぞれの段階に応じて対応する処方が用意されています。
ただ残念ながら、ここまで深く中医学を理解している専門家が非常に少ないのです。
「急激な悪化」さえ防ぐ事が出来れば、あわててインフルエンザワクチンを求めて走らなくとも済みます。
(1)の段階でしっかりと闘病して、自力で無料の免疫力を獲得しましょう!
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