« March 2010 | Main | July 2010 »

脳腫瘍

(脳腫瘍や転移した脳癌がたやすく治るとは思っていませんが、現代医学で見放された場合に最後の拠り所になればとの願いから記事を引用アップします。)

脳腫瘍
中医学では脳の疾病だからといって脳部だけを見る事は無い。
実際にはたとえ脳腫瘤や淤血でも経絡の病変を診断して治療し、脳の手術によらないで療効を得ている。

《素問》の五蔵生成篇第十には:頭痛巓疾は,下虚上実なり,原因は足の少陰(心)にあり,甚しければ腎に入る。
頭暈目昏眩揺、目冥耳聾は,下実上虚なり,原因は足の少陽・厥陰にあり,甚しければ肝に入る。

下虚上実:下虚とは即ち腎虚なり,上実とは即ち上に風邪や淤血があり、実証の事である。
下実上虚:風邪水湿が下焦に実し,経気は上通できず,正気が上で虚して,昏冒掉揺をなす事である。

内経に云わく:“腎は骨を主り、骨は髄を主り,脳は髄の海なり。”
李杲曰く:“太陰の頭痛は,必ず痰あり,少陰の頭痛は,足寒く気逆する也。
この二経は頭に達しないが,然し下るべき痰と気が膈中に壅塞すると,頭に上った気は暢降できずに痛む。”
経に曰く:“太陰の頭痛は戴帽の如く,少陰の頭痛は揺船の如し”

これらの理論を根拠に、次の様な例がある。

Continue reading "脳腫瘍"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

貨幣状湿疹 (現在)

読者から「貨幣状皮膚炎はその後完全治療できましたか?」という質問がありました。
(続報)を書いたのが 2007.06.14 でした。
6月一杯は「滋陰熄風湯」を飲んで一応完治と判断した。

しかし7月に入って又小さな赤点が周囲に現れたので再発防止に「房芝萱2診方」に戻り、9月まで60日間服用した。
それ以来は2009年の6月まで、約一年間は再発しなかった。

2009.06.13 に今度はもう一方の下肢に貨幣状湿疹の最初みたいなふくらんだ痒い赤点が現れた。
そこでまた「房芝萱2診方」を一ヶ月間飲み、仕上げに「滋陰熄風湯」を一ヶ月間飲んで完治と見た。

今年 2010年の2月にまた兆候があり、「滋陰熄風湯」を2、3日飲んだ。
以来今日までのところは無事である。

Continue reading "貨幣状湿疹 (現在)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

にきびの相談例

2005/07/21
47歳 女 やせ型
もっとも治して欲しい事: にきび、吹き出物
30代頃から良くなったり悪くなったりの繰り返しでした。
今年も生理前~生理が終わるまでがひどく、生理が終わって落ち着いてきたかとおもっていると、1週間もするとまたでき始めます。

吹き出物のできる場所: ほとんど顎、口の周辺
大きさ: 小さい白にきびもできますが、たちの悪い大きく痛い赤黒い感じのものがよくできます。
触ると奥の方が、痛い感じがあり、だんだん盛り上がって赤みと痛みが増してきて先端が膿んできます。
頬やおでこは、たまにできますがポツっとできる程度ですぐ治ります。
首、体は全然できません。
顎のあたりは吹き出物の跡と、できているものとでくすんでいる感じです。

今まで飲んだ事のある漢方薬:
 加味逍遥散+ヨクイニン 1ヶ月変化なし
 桂枝茯苓丸+加味逍遥散+ヨクイニン 1ヶ月 少し良いのかな程度
 防風通聖散+桂枝茯苓丸+ヨクイニン 2週間前~ やはり生理前にぼつぼつ出てくる。

その他の状況: 食欲は普通、少食、さっぱり好み、油っぽいものはもたれやすい
全身: 神経質 気がふさぐ 怒りっぽい 汗をかきにくい
顔面: 普通 目がかすむ 鼻水(花粉症)
口・唇・舌: 唇の色が紫色 舌苔が厚い(黄色) 口が乾く
腹部: 胃のまわりが痛い(おさえると)
大便 小便 陰部: 便秘 頻尿
婦人: 月経量が少なくなってきた 月経痛は昔からあまりなし

Continue reading "にきびの相談例"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

しつこい咳嗽の経験

2010/05/30
妻が朝起きるとめまいがするといって散歩に行かなかった。
昨日 孫の面倒を見ていて疲労が重なったせいと思ったそうだ。

2010/05/31
めまいが収まったが今度は風邪を引いたようで、軽く咳嗽をしている。
ごろんごろんと痰が絡むような音がする。
孫たちから風邪を移されたかなと言っていた。
先ずは定石の 止嗽散 を服用する。

 (百部・紫苑5 桔梗・白前・荊芥・陳皮・生甘草3)25

2010/06/01
効かない。
では、もう一つ 桑菊飲 かな?

 (桑葉・菊花・杏仁・桔梗・芦根・連翹・薄荷・甘草)

2010/06/02
やはり効かない。
そこで、めまいと咳嗽から痰飲がらみと考えて 六安煎加減 を投与した。

(半夏・陳皮・茯苓・白芥子・杏仁・貝母・白朮4 枳殻・生姜3 甘草2)

しかし咳嗽はあまり変わらなかった。

Continue reading "しつこい咳嗽の経験"

| | Comments (1) | TrackBack (0)

複法大方

最新の『中医臨床』v31-1 に《悪性腫瘍とその転移を「痰」の角度から論治する》という論文が載っていて、そこに「複法大方」という言葉が出てきます。もっと詳しく知りたく net から次の様に学びました。

複法大方
 論文精選 論複法大方在治療悪性腫瘤中的運用
 発表者:張成銘

 周仲瑛教授の指導では中晩期の悪性腫瘤の治療に複法大方を用いると良いそうだ。

1  複法大方の歴史
複法大方とは疾病が複雑な病機の時に,数種の治法を組み合わせて運用するもので,処方の薬味数は非常に多くなる。
例えば治法は一般に3 ~ 4種以上で,処方の薬味数は15味以上から,多いときは20~30味に達する。
複法大方は七方の一つで,その学術思想は《内経》から始まっている。
《素問·至真要大論》に “……奇之不去則偶之,是謂重方”とあるのは、奇方(小方のこと)で治せなければ,偶方(複数の方)を用いる。これを重方(大方のこと)という、とある。
また複法大方を実践し始めたのは仲景であり、瘧母という癌に近いものを治す鼈甲煎丸《金匱要略》では薬味を23種 使っている。

(灸鼈甲、炒烏扇、黄岑、柴胡、鼠婦、干姜、大黄、芍薬、桂枝、亭歴子、石葦、厚朴、牡丹皮、瞿麦、 紫威、半夏、人参、炒蟅虫、阿膠珠、灸蜂房、赤硝、炒[虫羌]螂、桃仁)

全方は寒熱を并用し,攻補を兼施し,行気化淤,除痰消癥を可能にしている。
其の后たとえば防風通聖散(《宣明論方》),調営飲(《証治凖縄》),大活絡丹(《蘭台軌範》)等へと発展した。
古代においては複法大方は急、慢性の危重病人の救急治療に常用されたもので,丸薬や散剤として供された。
というのも古代の医家が出会う病種は多く,薬物はそれら全てに対応しておらなければならなかったからです。
だからよっぽど辯証論治の方法に熟練しておらなければ,良い療効を得ることは出来ません。
そのため歴史上多くの著名医家たちは大方の濫用に反対しました。
そして反対の方法として用薬は軽霊にして,小方で治病する事を提倡し,複法大方は次第に冷落していったのです。

(この警告からいって当今、防風通聖散を軽々に濫用しているのは要注意ですね。)

しかし近年,難病の治療研究の中で,常法ではどうにもならない情況に出会い,複法大方が重視され始めました。
たとえば当代の名老中医である嶽美中、裘沛然、喬保鈞らは類似の経験から,病情が非常に複雑な疾病に対して,多くの薬物組成をもった大方による治療で,良い効果を得ています。

Continue reading "複法大方"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« March 2010 | Main | July 2010 »