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脳腫瘍

(脳腫瘍や転移した脳癌がたやすく治るとは思っていませんが、現代医学で見放された場合に最後の拠り所になればとの願いから記事を引用アップします。)

脳腫瘍
中医学では脳の疾病だからといって脳部だけを見る事は無い。
実際にはたとえ脳腫瘤や淤血でも経絡の病変を診断して治療し、脳の手術によらないで療効を得ている。

《素問》の五蔵生成篇第十には:頭痛巓疾は,下虚上実なり,原因は足の少陰(心)にあり,甚しければ腎に入る。
頭暈目昏眩揺、目冥耳聾は,下実上虚なり,原因は足の少陽・厥陰にあり,甚しければ肝に入る。

下虚上実:下虚とは即ち腎虚なり,上実とは即ち上に風邪や淤血があり、実証の事である。
下実上虚:風邪水湿が下焦に実し,経気は上通できず,正気が上で虚して,昏冒掉揺をなす事である。

内経に云わく:“腎は骨を主り、骨は髄を主り,脳は髄の海なり。”
李杲曰く:“太陰の頭痛は,必ず痰あり,少陰の頭痛は,足寒く気逆する也。
この二経は頭に達しないが,然し下るべき痰と気が膈中に壅塞すると,頭に上った気は暢降できずに痛む。”
経に曰く:“太陰の頭痛は戴帽の如く,少陰の頭痛は揺船の如し”

これらの理論を根拠に、次の様な例がある。

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範姓の女生
十四歳から十七歳の今日まで頭痛が続いている。
最近の二个月は,頭痛の発作時には頭痛のほかに、嘔吐、視力障害が起こり,甚しければ昏迷して人事不醒になる。
某教学医院のNMR検査で脳腫瘤と診断され,手術治療を求められたが,手術を拒絶して,筆者の所へ来た。

筆者は脈診から,範女は腎虧,下元虚損と診た。
腎気が虚して心に通じなければ,心気は腎に降ることができない。
水火が交わらなければ,即ち下虚上盛のままで,下半身と上半身はバランスを崩し頭暈、頭痛となる。

筆者は先ず太陰を補うため、帰脾湯加柴胡、半夏、砂仁、藁本を用いた。
服后に飲食は進み,嘔吐は消失し,頭痛は減軽した。
再び十四味建中湯加遠志、棗仁、藁本、杜仲を用いたら頭痛は全消した。
最后には帰脾湯に腎気丸を配して,治療1月余にして痊愈した。

姚女士,五十二歳,
頭痛が十年続き,検査では悪性脳瘤が,已に拡散、蔓延しており,もはや手術もできず,只モルヒネで止痛しているだけである。
症状は頭痛、嘔吐、視力障害がある。
筆者の診断では心腎が皆虚している。
悪露淤血が心に入っても,心臓が無力で悪露を排尽できず,淤血が循環して脳に入り,頭痛(脳瘤)になったものである。

初診: ものを口に入れると吐き,食べられないので,長期感冒を考慮して、小青竜湯加参苓白朮散を与えた。
服薬后は嘔吐が止まり,少しづつ食べられるようになった。

二診: 帰脾湯生化湯、半夏、柴胡にて、嘔吐は止み食べられるようになり,頭痛も耐えられたので,モルヒネを停止した。

三診: 帰脾湯加川七、杜仲、桃仁、紅花、元胡、天麻

四診: 十四味建中湯加棗仁、遠志、桃仁、紅花、元胡、天麻、藁本、杜仲

    三診薬と交代に服用するようにした。

患者は自由に行動できるようになり,自分で飲食やトイレに行けるし,視力も恢復した。

※ 生化湯 《景岳全書》 炮姜・当帰・川弓・桃仁・甘草

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