« 沢瀉湯 | Main | アレルギー性鼻炎(花粉症)と漢方 »

メニエール病と漢方

中医学では,眩暈とは「風、痰、虚」 の三つが引き起す,故に"無風なれば眩を作さず"、"無痰なれば眩を作さず"、"無虚なれば眩を作さず"といいます.
《丹渓心法·頭眩》

中医学では美尼尓氏綜合征といい、これを風痰証ととらえています。

1. 風痰証のこと
外風痰濁を挾む疾患か,或いは肝風痰濁が内擾し,泡沫痰涎を咯吐し,胸悶,眩暈,頭目脹痛,或いは喉中痰鳴,口眼喎斜,苔白膩,脈弦滑等を現す証候。

風痰
論に曰く風痰の病とは、気脈閉塞、水飲積聚をいう。
其の状に冷熱の異有れど、心胸痞隔し、飲食不化する也。
風壅気滞、三焦不和なれば、水飲は停積し易し。
風は能く熱を生じ、壅も亦痰を成す。
故に頭目不利、神思昏濁の候あり。
或いは嘔逆して飲食不納の者あり。

---

2. 半夏白朮天麻湯による治療

張某某,女,70歳。
冬月寒に冒され,頭昏頭痛し,視物旋転すること10天。
西医は“メニエール綜合証”と診断し,服薬するも効なし。
眩暈は減らず,汎悪しても涎沫を嘔吐するのみ,心悸と息切れ,胸は痞え食べ物が入らない(納差),口中は粘膩で,舌尖に麻れあり,しばしば便意あるも,大便の量は少くて細軟,形体は豊腴,舌苔は白膩,六脈は濡弱な事から,風痰上犯,中気素匱と診断される。

処方:法半夏、天麻、陳皮各10g,白朮12g,茯苓、党参、山査各15g,呉茱萸5g,生姜6g,炙甘草3g

服薬3剤にして,諸症は大いに減り,已に嘔悪は無い,続服すること3剤にして愈ゆ。

【摘録】 《脾胃論》(人衛本)卷下

半夏白朮天麻湯の各種
本方加減:半夏、炒白朮、天麻、茯苓、沢瀉各10g,竹茹、陳皮、白僵蚕、生姜各6g

又本方加味:法半夏、白朮、天麻、茯苓、陳皮、大棗各10g,沢瀉15g,紫蘇葉8g,生姜6g,甘草3g

半夏白朮天麻湯加減
半夏10 g,白朮15g,天麻10g,茯苓10g,蒼朮10g,陳皮10g,神曲10g,麦芽10g,沢瀉10g,党参10g,黄耆10g,甘草10g

悪心嘔吐重者加代赭石20g(包煎),
重鎮降逆;耳鳴重者加菖蒲10g,
通陽開竅;[月完]悶不食者加白寇仁10g,砂仁10g化濁開胃。

半夏白朮天麻湯加減
半夏10 g,白朮12 g,天麻12 g,陳皮10 g,茯苓15 g,甘草6 g,生姜6 g,大棗3枚;

気傷血虚加用党参15 g,黄耆15 g,当帰10 g,川弓10 g;
血淤加桃仁12 g,紅花12 g;
肝陽上亢加竜骨25 g,牡蛎25 g,珍珠母130 g;
痰濁重加用胆南星12 g,竹茹6 g

半夏白朮天麻湯
頚椎病加用葛根、川弓,
高血圧加用鈎藤、丹参、葛根、沢瀉,
内耳性眩暈加用石菖蒲、生葱

半夏白朮天麻湯:
半夏、天麻、陳皮、甘草各6g, 白朮、茯苓、白芥子各9g, 磁石30g (先煎) , 升麻、柴胡各5g, 生姜3 片, 大棗4 枚

湿熱偏盛者加入川黄連、黄岑等;
寒湿偏重者, 適当加入温中芳香化湿之品如霍香、佩蘭、砂仁、蒼朮等;
肝陰虚, 肝火旺盛者加入枸杞、白芍、菊花、珍珠母等;
脾虚者加人参、黄耆等補脾升提之品;
胃津傷者適量加入益胃生津的太子参、芦根、葛根、知母、石斛等,

(陝西省府谷県中医医院内科(719400)  王 豹)

半夏白朮天麻湯
法夏10 天麻9 云苓12 化橘紅8 白朮15 生甘草3 生姜4片

1.若病人眩暈較甚者,可加入胆南星9 白僵蚕10
2.若頭痛較甚者,可加入蔓荊子10
3.兼有気虚乏力者,可加入党参15 黄耆18
4.嘔吐頻繁者,応加入代赭石25 旋覆花10
5.胃納呆,舌苔白膩者,可加入白豆寇10 春砂仁9 神曲10
6.失眠多梦者,可加入遠志10 夜交藤10 酸棗仁10

|

« 沢瀉湯 | Main | アレルギー性鼻炎(花粉症)と漢方 »

優良処方データーベース」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference メニエール病と漢方:

« 沢瀉湯 | Main | アレルギー性鼻炎(花粉症)と漢方 »