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ステロイド皮膚症

アトピー性皮膚炎にステロイド外用剤を長期間 使用していて、急に使用を止めた時に現われるリバウンドをいいます。
紅斑、丘疹、膿疱、局部掻癢、毛細血管拡張を伴った灼熱,皮膚色素沈着,皮膚萎縮等が主な特徴です。

アトピー性皮膚炎が注目を浴び始めた頃、ある方の全身に及ぶひどいステロイド皮膚症の相談を受けました。
中医学ではアトピー性皮膚炎とステロイド皮膚症とは区別をしません。
アトピーの展開のひとつとして同一線上のものとして考えます。
当時の私にはまだ確りした辨証能力もなかった事と、焦っている病人さんからは信用されずに結局は数日のお付き合いしかしませんでした。
自分の内心では申し訳なくて、いつか確りした辨証法を身に付けたいと思っていました。
この度の「アトピー性皮膚炎・伏邪説」に合わせて纏めてみました。

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辨証分型

1. 血熱内盛型:
紅斑、丘疹、腫脹,少しく膿疱あり,自覚掻痒,疼痛軽微,局部灼熱明顕,常に心煩口渇を伴い,舌紅脈数。
本病証は外受薬毒,血熱内盛に属する。
凉血清熱解毒

凉血解毒湯
 生地・赤芍・生石膏30、玄参・大青葉15、粉丹皮・生山梔10、生甘草5

加減:
面部には:加凌霄花30、桑白皮・枇杷葉15;
膿疱較多には加黄岑・黄柏10、蛇舌草30;
大便秘結には加生軍10

2. 湿熱蘊結型:
紅斑、丘疹、膿疱,あちこちと反復発作を繰り返し,局部皮膚は油膩で,自覚掻痒,疼痛して口干粘膩を伴い,納谷不香(食欲不振)、苔膩脈滑数。
本病証は外受薬毒,内蘊肌膚,日久生熱,湿熱合併に属する。
清熱利湿解毒

除湿解毒湯
 土茯苓・白花蛇舌草・銀花・生意仁30、稀斂草・黄柏・連翹・茯苓皮・滑石10、車前草15

加減:
面部には:凌霄花10、桑白皮15;
胃納不佳には加霍香・厚朴10克、広陳皮・砂仁5

3. 陰虚内熱型:
紅斑が現われたり隠れたり、皮膚の潮熱は午后が甚しい,局部の皮膚は干燥し,鱗屑細小,表皮は菲薄,毛細血管拡張するか或いは色素沈着して心煩口渇を伴い,舌紅少津脈細。
本病証は外受薬毒,内蘊肌膚,日久傷陰,虚火内生に属する。
養陰清熱退紅

養陰清熱湯
 青蒿30、鼈甲・地骨皮15、知母・生地・粉丹皮10、炙甘草5

加減:
心煩失眠には加酸棗仁;
腰膝酸軟には加女貞子、旱蓮草;
色素沈着には加紫丹参、桃仁、紅花;
自汗盗汗には加太子参、五味子、[火段]牡蛎;
皮膚萎縮者には加当帰、川弓

※ ここで再び 青蒿鼈甲湯 の近似方が登場します。

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