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唾液・涕・涙から何が分かるか?(2)

第二節 唾涎涕泪と臨床

一、唾、涎 異常の意味

涎、唾が異常に多ければ脾、腎の虚である,
摂納の機能を失い精が外溢した兆候である,
自然流涎はなくとも臥せった時に流涎するのは腎脾虚の兆候である。
唾と涎は生理上同一源である,
病理上は脾腎はよく互病となる,
故に唾、涎の異常は同時に出現する。
臨床上 唾液の異常で臓腑の虚実寒熱を予診できる,
如し唾が多くて粘稠で、味苦なら脾熱である,
唾が多くて味酸なら肝鬱である,
唾が濁り味甘なら脾[病<單-丙](糖尿病)の前兆である,
唾が腥ければ肺熱である,
涎が多くて鹹なら腎虚の報せである。
これに反して,如し唾涎が過少なら,津液不足を示している。

涎唾が虚でなく熱の場合がある,
如えば《霊枢·五[病<隆-丙]津液別》に説く:“中熱により胃緩となれば唾をはく”
《霊枢·口問》篇に曰く:“胃中に熱が有れば虫が動く,虫動すれば胃緩となり,胃緩となれば廉泉が開き,故に涎が下る。”
この種の唾涎は熱涎と称する,
所謂 熱涎とは脾に積熱があることを示す。

この外に,涎唾が多ければ臓虚を示し,脾腎虚で津液が摂納されてない信号である。
如えば《聖済総録》に曰く:“腎虚なれば多唾となる”,
唾は腎液なり,
腎は胃の関なり,
如えば《素問·水熱穴論》に説く:“腎は胃の関なり”
故に唾涎は脾胃より出ると雖も,病根は却って腎に在り,
腎寒の多唾,冷唾は腎に責がある,
病源は腎虚陽衰に因って,脾胃が温煦を失し、水液が運化を失して上溢する故である。
臨床上,小儿の流涎は多くは中虚で脾が摂納しない兆候である,
久病多唾は脾腎陽虚で水液、津液が上汎する現象で,此の種の涎唾は虚涎と称する。

舌は心の苗であり,舌は口に蔵される,
唾、涎は舌下より出る,
此れに因って,心神の疾患は唾涎に反映される,
如えば心脾が両虧で,神(魂)が帰舎しない(帰るべき所に帰らない)疾患となる。
そういう時は常に涎多く唾が漏れる兆候がある。
此の外に,肝は魂を蔵し,疏泄を主るので,肝鬱となり疏泄が失職すれば,唾涎も少なくなる。
逆に肝虚して疏泄が無制限になれば流涎となる。
流涎はまた遺伝性の精神病の兆候となる,
流涎して弄舌を伴えば,大脳の発育不良であり,智力低下の予兆である。
涎が出るのはまた虫症の予報でもあり,虫涎と称する,
如えば《霊枢·厥病》に曰く:“腹が熱くなり渇いて涎が出るのは,蛟蛕である”。
此の外に,妊娠初期に胞脈が盛んで,血壅のため冲逆すると,津液が冲気に随って上升する,
故に嘔悪頻作となり、涎が口一杯に溢れる,これが早朝に起れば流産の先兆である。

其の他に,唾液には各種成分が包含され,抗老衰の作用がある,
《黄庭経》に曰く:“玉泉清水は霊根に灌ぐ”。
歴代の養生家は皆 呑津咽唾を以って防老去病の妙用と為す(回津の術)。

唾液は一種の生物活性物質を持っている,
唾液で血型を測り,
避妊のための安全期や妊娠胎儿の性別を予測したり出来るし,
極端だが唾液には抗癌、消炎と治病の作用があると云える。

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