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肝火犯肺(1)

肝火犯肺(木火刑金)証とは肝気鬱結・化火犯肺・肺失宣粛の病証である。
一般には鬱怒が肝を傷つけたり,情志の抑鬱から,化火して 更に犯肺へと進むか,或いはもともと肝経に熱があって それが肺を犯すか,或いは久病で肺気が不利なところへ,肝気が来って犯す等の原因で起る。

主要な臨床表現は: 咳嗽が長引き,甚しければ咳血となり,咯痰しにくい,胸脇が脹痛し,ため息が多い,急に怒りだす,頭暈や目赤,煩熱や口苦があり,婦女は乳房が脹り,月経が不調となり,舌紅く苔黄,脈は弦である。

病機を分析すれば:
肝気犯肺から,肺失粛降になれば,咳嗽が続き,咯痰しにくい;
肝失条達から,気機鬱滞になれば,胸脇は脹痛し,ため息が多く,急に怒りやすくなる;
肝火上炎なら,頭暈や目赤があり,煩熱して口が乾く;
肝気鬱結から,気機不暢になれば,乳房が脹り,月経不調となる;
舌紅く苔黄,脈が弦なのは肝鬱化火内熱の象である。

相似の证候に「燥邪犯肺证」があり、辨别しなければならない。
燥邪犯肺证は干咳か又は少痰を伴い咽干・唇燥等の燥象を主とする。
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咳嗽
症状:上気咳逆が長引き,咳する時に面が赤くなる。
常に咽喉に痰滞を感じ,咯出しずらく,量は少しで粘質であるか,或いは絮状の痰である。
咳をすると胸脇が脹痛し,咽干と口苦がある。
症状は情緒波動に随って増減する。
舌紅く或いは舌辺尖が紅い,舌苔は薄黄で少津,脈は弦数。

治法:清肝瀉火,化痰止咳。

方薬:黛蛤散 合 黄岑瀉白散。

黛蛤散の青黛・海蛤殼は清肝化痰;
黄岑瀉白散の黄岑・桑白皮・地骨皮は清瀉肺熱;
瀉白散の粳米・甘草は和中養胃して,瀉肺しても傷津しないようにする。
二方の相合で,気火を下降せしめ,肺気は清粛を得て,咳逆は自ら平となる。

火旺の者は山梔子・牡丹皮を加えて清肝瀉火;
胸悶気逆の者は亭歴子・瓜呂・枳殻を加えて利気降逆;
咳すると脇が痛む者は,鬱金・絲瓜絡を加えて理気和絡;
痰粘が咯出しがたければ,海浮石・貝母・冬瓜仁を加えて清熱豁痰;
火熱が傷津をして,咽燥口干し,長引く咳嗽が減らなければ,北沙参・百合・麦門冬・天花粉・訶子を加えて養陰生津斂肺する。

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