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辛夷 こぶし

 辛夷清肺飲 は明代の陳実功の《外科正宗》に出てきます。
原方は 辛夷、黄岑、山梔子、麦門冬、知母、百合、石膏、升麻、甘草、枇杷葉 の10味の薬からなります。
方中の辛夷は「辛香疏散,転浮上升」の効能があり,能く肺経の風熱を散ずるといいます。
それで鼻炎、鼻塞、鼻竇炎等の鼻疾によく使います。

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肝火犯肺(2)

肝气犯肺所致咳嗽的辨证治疗

肺は五行では金に属し,肝は木に属し,生理情況下では金克木の関係がある。
肺気が粛降すれば肝気が過度に亢盛となるのを防止し,人体の気機升降は協調し,臓腑の功能は正常となる。
それが病理情況下では,木が金を反対に侮って,木火刑金すなわち,肝気犯肺の病証を引き起こす。
もともと金が虚しており 木がこれを侮ると,病変の重心は肺金の不足にあり,木気が相対的に亢盛となる。
臨床的には (1)燥邪犯肺,木火刑金,(2)痰飲内停,肝気犯肺,(3)肺陰不足,肝火刑肺の証候がある。
また肝旺が先にあり肺を侮れば,病変の重心は肝気亢盛であり,それが肺金を反侮している。
臨床的には(4)少陽失和,肝旺侮肺,(5)肝経火旺,木火刑金の証候がある。

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肝火犯肺(1)

肝火犯肺(木火刑金)証とは肝気鬱結・化火犯肺・肺失宣粛の病証である。
一般には鬱怒が肝を傷つけたり,情志の抑鬱から,化火して 更に犯肺へと進むか,或いはもともと肝経に熱があって それが肺を犯すか,或いは久病で肺気が不利なところへ,肝気が来って犯す等の原因で起る。

主要な臨床表現は: 咳嗽が長引き,甚しければ咳血となり,咯痰しにくい,胸脇が脹痛し,ため息が多い,急に怒りだす,頭暈や目赤,煩熱や口苦があり,婦女は乳房が脹り,月経が不調となり,舌紅く苔黄,脈は弦である。

病機を分析すれば:
肝気犯肺から,肺失粛降になれば,咳嗽が続き,咯痰しにくい;
肝失条達から,気機鬱滞になれば,胸脇は脹痛し,ため息が多く,急に怒りやすくなる;
肝火上炎なら,頭暈や目赤があり,煩熱して口が乾く;
肝気鬱結から,気機不暢になれば,乳房が脹り,月経不調となる;
舌紅く苔黄,脈が弦なのは肝鬱化火内熱の象である。

相似の证候に「燥邪犯肺证」があり、辨别しなければならない。
燥邪犯肺证は干咳か又は少痰を伴い咽干・唇燥等の燥象を主とする。
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荊防敗毒散と鳥インフルエンザ

中国の獣薬字に家畜・家禽用薬というのがあります。

商品名を『新感清』(北京康牧獣医薬械中心制薬厰)と呼ぶ散剤があります。
これの内容は“荊防敗毒散”そのものです。
人が使うものと区別するために名前を変えてあるのです。

液剤では荊防敗毒散液剤というのもあり、飲料水に入れます。

[功能]:辛温解表,疏風去湿,風寒感冒,流感。

[主治]: 鳥インフルエンザ(禽流感)、鴨瘟等の家禽病毒病、口蹄疫、猪瘟(ブタコレラ)、感冒等に的確な療効がある。

[用法用量]:
治療:鶏や猪(豚)の飼料に混ぜる。
0.15g/kg体重·日(毎100g本品混合飼料10~12kg,集中給薬),毎天一次,連用三天為一个療程。

預防:1屯あたりの飼料に本品250gを添加して,連用15天。

人にも家畜にも同じように効くのが漢方薬です。
  葛根湯や麻黄湯を使うよりも、今年からは風邪には“荊防敗毒散”を使うようにしては如何ですか?

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夜間の咳

夜咳
患者,女,50歳。
2007年1月8日就診,咳嗽が2个月間続いている。
受凉の后、ずーっと夜間の咳嗽が止まらない。
睡眠の前や明け方にかけて,咽痒から始って咳嗽が,一時間近く続き,少量の白い粘痰が出て,寒気がする。
舌質は紅、苔白く,脈は細である。
何度も検査や、痰菌培養、胸部X線検査をしたが異常はなく,抗生素を服用しても無効だった。

中医辨証では中陽不足,寒邪客肺となる。
治療法は温陽通絡,発表散寒。
よって荊防敗毒散加減にて治療を行った。
薬用: 荊芥・防風4 独活・羌活・柴胡・川弓・炙甘草・蝉衣2 前胡・桔梗・桂枝・款冬花3 細辛1 炙紫苑6
水煎服すること,3剤。

復診: 咳嗽、咽痒は明らかに軽減した。
継服すること5剤で,諸症は悉く除かれた。

按: 夜間の咳は治りにくいものです。
夜咳の特徴は日中には咳をしないか或いは少し咳をするだけです。
それが夜になると咳嗽が劇しくなり,入睡前后にはもっとも劇しくなります。
受凉によって起った咳嗽で,痰は白く粘るか或いは泡沫様で,喀出しにくく,少量の痰が出れば楽になります。
これは外邪を感受した時に,治を失したか,或いは清肺寒凉の中薬を過用したり,収渋の品を使用するのが早過ぎて,表邪未解のまま,外邪が裏に入り,肺が宣粛を失し,津液が停聚して痰飲となり,痰と寒が合わさり,寒痰内伏の状態になったためです。
人の陽気というものは夜間は最も弱く,陰気が最も盛んになります。
肺気の宣降が失われ,気血が不暢となった上、陰寒が凝滞すれば,陰血の運行は阻まれて停れば淤血となって,発するのが夜咳です。
これは荊防敗毒散に蝉衣、紫苑、款冬花を加えて治療効果があったものです。

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ふたつの荊防敗毒散

荊防敗毒散には ふたつの処方があります。

ひとつは(1)《摂生衆妙方》のもので、
【組成】荊芥、防風、羌活、独活、柴胡、前胡、桔梗、枳殻、川弓、茯苓3 甘草1.5

もうひとつは(2)《万病回春》のものです。
【組成】荊芥、防風、羌活、独活、柴胡、前胡、桔梗、枳殻、川弓、茯苓、連翹、金銀花、薄荷、甘草

両者を比べると(2)には「連翹、金銀花、薄荷」が余計に入っています。
これで両者は全く別の内容に変わります。
例えれば、(1)は麻黄湯に似て「風寒」を対象にし、(2)は銀翹散に似て「風熱」を対象とします。
ですから決して使用を間違ってはなりません。

中国ではもっぱら(1)を用います。
麻黄湯を毛嫌いして、代わりにこの(1)荊防敗毒散ばかりを使うようです。
日本では(2)の処方だけが認められています。
おそらく銀翹散が無かったので(2)を以て代用していたのではないでしょうか?

‥‥‥
(1)はもともとの(3)人参敗毒散《太平恵民和剤局方》から人参、生姜、薄荷を去り,荊芥、防風を加えたものだから“荊防敗毒散”といいます。
荊防によって解表発散の力が増強されています。

さらに金銀花、連翹を加えると,“銀翹敗毒散”(または連翹敗毒散)になります。
これをも荊防敗毒散と呼んでしまったので混乱が起こるのです。

(3)は気虚の人(小兒、病后、産后、年老、体弱者)の外感の風寒湿証に使います。

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急性蕁麻疹(腸胃積熱型)

茵陳蒿湯の周辺から

慢性蕁麻疹中薬方剤

[龍/共]国樑

腸胃型:

治法: 去風解表、通腑泄熱

処方: 茵陳蒿湯加味
 (荊芥、防風、制大黄、蒼朮、苦参、生甘草3 茵陳蒿5 生山梔子2)25

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慢性蕁麻疹

反復して発する慢性蕁麻疹は何故「風邪」が去り難いのか?
その鍵は“湿”と“”の存在にあります。
湿性は粘滞で,風と湿が合わさると,風邪は去り難くなります。
また虚があると正気は邪に負けて,風邪が稽留します。

まず“湿”があると、

1、風湿熱蘊膚証:
青壮年に好発し,風団(地図状になる)は大小不等で,耐え難く劇しい癢さが長く続きます。
風団の色は紅く,舌苔は黄膩か,或いは舌質が紅く,苔膩,脈滑である。

治法は疏風除湿,清熱止癢。

薬用: 浮萍、防風、蝉衣、黄岑、茵陳蒿、山梔子、厚朴、益母草、白蘚皮、地膚子、通草

もし衛気虚を兼ねれば,+生黄耆

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