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ふたつの荊防敗毒散

荊防敗毒散には ふたつの処方があります。

ひとつは(1)《摂生衆妙方》のもので、
【組成】荊芥、防風、羌活、独活、柴胡、前胡、桔梗、枳殻、川弓、茯苓3 甘草1.5

もうひとつは(2)《万病回春》のものです。
【組成】荊芥、防風、羌活、独活、柴胡、前胡、桔梗、枳殻、川弓、茯苓、連翹、金銀花、薄荷、甘草

両者を比べると(2)には「連翹、金銀花、薄荷」が余計に入っています。
これで両者は全く別の内容に変わります。
例えれば、(1)は麻黄湯に似て「風寒」を対象にし、(2)は銀翹散に似て「風熱」を対象とします。
ですから決して使用を間違ってはなりません。

中国ではもっぱら(1)を用います。
麻黄湯を毛嫌いして、代わりにこの(1)荊防敗毒散ばかりを使うようです。
日本では(2)の処方だけが認められています。
おそらく銀翹散が無かったので(2)を以て代用していたのではないでしょうか?

‥‥‥
(1)はもともとの(3)人参敗毒散《太平恵民和剤局方》から人参、生姜、薄荷を去り,荊芥、防風を加えたものだから“荊防敗毒散”といいます。
荊防によって解表発散の力が増強されています。

さらに金銀花、連翹を加えると,“銀翹敗毒散”(または連翹敗毒散)になります。
これをも荊防敗毒散と呼んでしまったので混乱が起こるのです。

(3)は気虚の人(小兒、病后、産后、年老、体弱者)の外感の風寒湿証に使います。

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