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胃咳 2

胃咳と思える例に出会いました。
30代女性。以下は本人の言葉。

2011/05/01 のどが痛み、5月2日に耳鼻咽喉科へ行き「のどが赤い」とのことで抗生物質を処方されたのですが、同日の夜に39・5度の熱がでてしまい、朝になっても下がりませんでした。
ふしぶしが痛み、寒気と頭痛がひどく「まさかインフルエンザでは」と思い、自宅にあった市販の「麻黄湯」を飲みました。
意外にも効果があり、熱は下がりました。
しかし、咳と痰が出始め、特に夜はまったく眠れないほどの咳がでます。
(5月4日と5日は夜まったく眠れませんでした)。

本日(05/08)の状態は、痰はとても少なく咳も回数は減っているのですが、発作のようにいったん咳き込むと止まらず、一度は吐いてしまったこともあります。
今でも夜は咳き込み、2,3時間は咳が止まらず寝ることができません。
胸のあたりがゼーゼーして、体力がものすごく落ちました。
日中の咳はだいぶおさまっていますが、夜の咳はひどく、横にならなくても夜になるだけで咳き込む回数が増えます(朝も起きてすぐは咳き込みます)。
特に鼻水はでませんし、頭痛もないです。

これに対して私は一般的な風邪の咳嗽だろうと考えて、止嗽散加味を与えました。
(紫苑・桔梗・陳皮・桑葉・連翹・貝母5 百部・白前4 荊芥3 甘草2)43

05/11 しかし、どうも改善がまったくみられないのです。
05/12 夜の咳が少しおさまり、眠ることができるようになりました。
      昼から喉の調子がおかしくなり、イガイガして荒れた感じになりました(マスクをして水分補給もしてました)。
    夕方から喉の荒れがひどく、咳も多くなり、夜寝ようと横になったとたんに激しく咳き込み、吐いてしまいまた。
    その後もまったく咳が収まらず、2回目に吐いたあとようやく少しおさまり寝ることができました。

05/13 朝から咳き込みが激しく、一度吐いてしまいました(朝起きてすぐ)
     朝食を食べたあとは少しおさまり、今(9:00)の時点ではあまり咳はでていません。
       喉も少し荒れがおさまっています。痰は色のない透明なものが少しでるくらいです。
    私の咳がちょっと異常なので同僚より一度レントゲンを取るようすすめられました。本日会社帰りに病院いってみます。

05/25 先日、咳と喉の件でご相談しましたが、「逆流性食道炎」というものでした。
      夜になると出る咳は「胃酸が胃から食道に逆流し、喉や気管支に入ると強い炎症がおこり、慢性の咳の原因になる」ということらしいのです。思い返せば、夜お酒を飲まなかった日、ご飯が和食の日は寝るときにあまり咳がでないのですが、油っこいもの、ちょっと多めに食べたときは寝て横になるとのどのあたりが焼けたような感じになり、咳がでます(咳がでると余計ひりひりします)
また、基本的に食事をしたあとに咳が出ます。
先日、甘栗を食べた夜は一番酷く、朝から胸焼けがあり何も食べられませんでした(相当消化が悪かったようです)。
いつも食事は最初に少しサラダを食べただけでおなかいっぱいになります。
あまり気にせず食べていたため、症状が悪化したようです。

今の状態ですが、おにぎり一個食べたのですが、やはり何か食べたあとは咳がでて、喉がすっぱい感じになっています。
何を食べても胸焼け、咳がでてしまう状態です。
月初旬よりずっと便秘が続いています。そのため、痔も再発し、出血があります。
水を飲んでも胸焼けする感じ(喉が吐いた後のような感じ)になっています。

05/26 甘草瀉心湯加減 7日分を送る。
(半夏10 黄岑・党参・杏仁3 甘草・款冬花5 黄連1)30g

06/07 逆流性食道炎ですが、深夜咳き込むことはなくなりました。
胃酸の逆流もほとんどなくなりました。
以前よりおなかがすく事が多くなりましたが、やはり調子にのって食べるとすぐに胸焼けがします。
普段は夕食は早めに食べること、毎日30分以上歩くように心がけました。
現在良くなっておりますが、甘草瀉心湯加減を飲み始めた頃はこの煎じ薬を飲んだだけでも胸焼けがしてました。
痔は改善しました。

逆流性食道炎による咳は確かに通常の方法では治らない。
《金匱要略》でいう狐惑病は 上部の喉が蝕ばまれれば「」となり声が喝れ、陰部が蝕まれれば「」という病名になる。
この説明の「」というのが今の例の胃咳に該当するのかも知れないと思ったりしている。
またこの人の場合は痔もあり、それは「」だったのかと。

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