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熱中症について

 夏季に暑熱を感受するのを中医学では“中暑”といいます。
暑熱は容易に正気を傷つけます。
また大汗をかけば容易に津液を失います。
その結果、津気両傷の状態になります。

 中医学では中暑を陽暑・陰暑・暑厥・暑風の四つに分けています。

1.陽暑とは突然高熱になり、頭痛・頭暈、汗多・口渇、脈は洪数になります。熱が陽明の部位にまで入っていて、戸外労働者がなる典型的な熱中症のことです。
2.陰暑とは微熱・悪寒、困倦、脈は洪大でも緩です。また面色は蒼白で冷汗が止らず、呼吸は浅く速く、時には人事不省となります。
これも気陰両脱の証候ですが陽暑になるのを避けようとして、内外にかけて冷やしすぎて陽から陰へと転化したものです。
3.暑厥とは高熱・汗出・卒然として神昏(人事不省)となり、舌絳で脈数となります。これは暑熱が営分に侵入し、心包を蒙蔽した危重証候です。
4.暑風とは高熱・煩躁の末に卒然として昏厥し、四肢が痙攣します。これは暑熱が極まって風が内生したものです。

 1.~4.までどれも皆救急を要するものばかりですが、厳密に云えば手当ての方法は同じではありません。(省略)
ただここで気をつけたいのは「2.陰暑」の場合です。
老人や子供には屋内ででも起こる事です。
熱中症になるのを予防するために「こまめに水分を取れ」と喧伝されていますが、あまりにも多く冷水などを取りすぎると逆効果になります。却って体内の陽気を失って陰暑になってしまいます。
そんな時には簡単な「生姜砂糖水」などを作って水分補給にすると良いでしょう。

          

中医辨证论治中暑

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睡眠時無呼吸症候群

嗜睡-呼吸暫停綜合症を患って八年になる,また中風にも罹り三年経つ。
2006年8月来診。
訴えでは1998年から,嗜睡が次第に重くなり,この幾年は,する事がなくて,人と会話しなければ,坐っていても立っていても一分間もしないうちにすぐ睡りに陥る。
曽ってハルピン市の某院で嗜睡-呼吸暫停綜合症と診断された。
三年前に中風に患ったが,今では肢体の活動は正常だが,言語がもう少し渋る。
面色は紅潤で,身体は壮実,肚が出て怒り肩,声は大きいが喋り方は鈍い,行動もやや遅純ぎみ。
頭暈と眼のかすみがあり,飲食二便は正常である。
舌は淡紅で苔は白厚膩微黄,脈は左が弦,右寸が浮で尺は弱。

 濁陰上逆,清陽在下,陰陽が逆転している。

清震湯合苓桂朮甘湯:(蒼朮20 荷葉・茯苓10 白朮4 升麻・桂枝・灸甘草2)50 五剤。

 二診:気分が好転したが,まだ嗜睡あり。舌は淡紅で苔は白膩微黄。脈は前と同じ。

清震湯合用平胃散加味:(蒼朮20 荷葉・葛根10 升麻・厚朴2 陳皮3 姜黄4 麻黄0.5 酒軍1)52.5 五剤。

 三診:更に進歩して,頭暈と眼のかすみは無くなり,嗜睡も好転した。
する事がなくて,人と会話しなくとも20数分間は持ち,語渋の情況も前と比べて好くなった。
舌は淡紅で苔は白微膩,左弦,右脈は前よりも力強くなったが,尺はまだ弱い。

清震湯合平胃散合麻杏苡甘湯:(蒼朮20 荷葉5 厚朴・仙霊脾3 陳皮2 麻黄0.5 杏仁4 意苡仁8 升麻・炮附子3)51.5   五剤。

 四診:病情は大いに減り,基本的にはもう嗜睡情況は無い。
患者は満足して,哈尓濱に返り,前方を維持して療効を固めることにした。

清震汤有妙用

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陽痿(インポ)2

前陰と肝筋は密切な関係がある。
足の厥陰肝経は陰股を循り毛中に入り陰器を過ぎるので,若し経脈が病めば,陰器は不用となる。
また陰茎勃起は肝血に依頼している。
《養生方》に謂わく、陰茎が勃起して怒・大・堅・熱となるは肝血充盈の結果である。
《**》亦謂く、“玉茎不怒……怒而不大……大而不堅……堅而不熱”これは即ち肝血不充である。

 陰茎が痿んで起たず,起っても大きくならず,大きくなっても堅くならず,堅くなっても長持ちしないのには,疏肝・調肝・養肝をもって治療の要義とする,
四逆散・逍遥散・柴胡疏肝散を主方とする;

或いは蜂房・蜈蚣・九香虫を加えて通絡走竄して陽道を興す;
或いは遠志・菖蒲を加えて陽道を堅壮にする;
或いは肉苁蓉・覆盆子・巴戟天を加えて持久を助け;
或いは韭子・烏賊骨・鶏内金を加えて早泄を治す。

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