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更年期障害に二仙湯

二仙湯《婦産科学》
昨日 まだ若くて色の白い婦人が訪ねてきました。
聞けば冷えやすく又のぼせやすい体質だとのこと。
暖房の効いた部屋に入ると直ぐに顔がほてり、汗が出てくるが手足は冷たい。
忙しい時にも緊張して顔面が紅潮してイライラする。
生理痛は余り無く、便秘もせずむしろ下痢するほうだ。
少し早いけれど更年期みたいだと本人は云っている。
この時に頭に浮かんだのが二仙湯でした。

【组成】(仙茅・仙霊脾・当帰・巴戟天4 黄柏・知母2)20

この処方は主に更年期障害に応用されています。

症状としては、腰や膝がだるくて力が入らない・頻尿・頭暈目眩・耳鳴・疲れやすい という腎精不足の部分と、のぼせやすい・汗かき・手足がほてる・イライラする・口が干く・便秘・不眠 などの虚火上炎の部分が共存するのが特徴です。
なぜ更年期障害が起こるかというと漢方では天癸(生殖機能)が尽きたからといいます。
女性では任脈が通り、衝脈が盛んになると月経が始まります。
腎虚精虧血少などの影響を受けて、この任脈と衝脈が衰退すると衝任不調というホルモン失調が起きます。
漢方ではこの状態を性ホルモンを使わずに薬草を使って調節する事ができます。
それには高等なテクニックが要求されます。

まず腎虚精虧血少という虚した部分を補わなければなりません。
次に虚によって二次的に起きている虚火上炎の部分を瀉したり調節したりしなければなりません。
ひとつの処方でこの両方の働きが出来るように寒熱補瀉を一方に組み込みます。
しかも組成の陰陽に偏りがあってはなりません。
それを古訓では“陰中に陽を求め、陽中に陰を求む”ことと戒めています。
二仙湯はその要求を見事に果たした完璧な処方です。
二仙湯は女性の更年期障害や不妊症を治すだけでなく、加減法を変えれば男性の不育症にも使われます。
また性機能以外にも不眠症や記憶力減退などにも効果が期待できます。
加味逍遙散や桂枝茯苓丸などで良くならない方は一度試されると良いでしょう。

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