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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

さまざまな有毒なガスや微粒子の吸入、特に喫煙(受動喫煙を含む)がきっかけで肺胞の破壊や気道炎症が起き、緩徐進行性および不可逆的に息切れが生じる病気で、多くの場合は咳嗽や喀痰も見られる。
以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていたものを含む。

中医学では《内経》に“肺脹”という記載があり、また《霊枢·経脈》には“肺脹満し,膨膨として喘咳す”と虚実相兼の証として表されています。

重要なのは虚実相兼ということ、即ち「気虚血瘀に痰を夾む」のが本病の主要病理だという事です。
洪広祥老師は「気陽虚が本で,痰瘀伏肺が標であり」,病理としては「痰瘀伏肺が気道を阻塞を形成している」と提言している。
急性期には実証としての治療を、また穏定期には虚証としての治療が必要になります。
本病の急性期には風寒襲肺・外寒内飲・痰熱壅肺・痰湿阻肺・痰蒙神竅 等の証が多様に現れます。
また穏定期には肺気虚・肺脾気虚・肺腎気虚・肺腎の気陰両虚 等の証が観察されます。

穏定期の治療の一例
COPDの哮喘とは正虚邪実の状態、即ち肺腎両虧の体質者が痰濁壅盛となっている状態です。
発作時には喉中に鼾の如き低音の痰鳴がし,呼吸が短かく息が苦しいし,動けば更に気急となります,咳をしても力無く,咳痰は切れにくい,気力は疲憊し,汗が出,心悸し,口唇や爪甲は紺色になる,舌質は隠紫で,脈は虚で無力,多くは久病者や老年の体弱者に現れる。

平喘固本湯《中医内科学》
(党参・冬虫夏草・胡桃肉・霊磁石・紫蘇子・款冬花・半夏・橘紅4 五味子・沈香2)36

加減
・気虚,言語無力,自汗,畏風,加黄芪、炙甘草;

・陰虚,咳呛,気促,痰黏量少,口咽干,舌質紅,脈細数,加沙参、麦冬、玉竹、川貝母;

・喘息気逆,咳黏沫痰,顴紅,煩熱,加熟地、当帰;

・陽虚,咯痰清稀,気不得続,面色蒼白,形寒肢冷,舌苔淡白,脈沈細,酌加附子、肉桂、補骨脂、鍾乳石;

・証兼標実,痰濁壅肺,痰多気涌,咳逆不得臥,苔膩者,可加葶苈子、白芥子;

・陽虚飲停,水邪汎溢,肢体浮腫,尿少,加桂枝、白朮、茯苓,或 黄芪、木防己、葶苈子、万年青根;

・痰飲凌心,心陽不振,血脈瘀阻,面、唇、爪甲、舌質青紫者,加丹参、紅花、桃仁;

・痰飲蒙蔽心神,昏昧嗜睡,煩躁不安,酌加陳胆星、天竹黄、広鬱金、炙遠志、石菖蒲。

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