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胸部外傷

胸部に外傷を受けると,局部は気血瘀阻となり,多くは胸膺が疼痛して拒按となり,咳をすれば劇しくなる。
一般には血府逐瘀湯を主方として多用する。
胸廓は肺の所在にして,羶中は気の海である,凡そ胸部の外傷では,一面では気血瘀阻を導くが,また往々にして肺の清粛の令にも影響して,痰気が胸宇を阻み、陰乗陽位となり,それが進むと痰瘀が互いに膠結して,病情が重くなる事を老師は認めておられる。
故に活血化瘀和絡の法を採用すると同時に,開痺通陽豁痰の法にて,胸中の気機を宣暢する事も必要である,それで痰瘀互結の患となるのを免れる事が出来ると主張される。
此の故に彼は瓜蒌薤白半夏湯合活血通絡の品で胸部外傷を治療して,収効が頗る著しい。

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鬱証

鬱証には“気鬱”と“痰阻”の二つの病機がある。
一般には柴胡疏肝湯、越鞠丸、半夏厚朴湯 等の処方で治療される。
王楽匋老師は本病の気鬱痰凝・胸陽不暢という特徴を根拠として,瓜蒌薤白半夏湯で通陽開痺滌痰を図り,并せて相応の解鬱疏肝・開竅寧神の諸品を加入して頗る効験を収めている。

例3 王某某,女,47歳。1992年8月5日初診。
患者は平素から寡言内向的である。
近年来 屈辱を蒙った思いから離れられなくなり、長い間 抑鬱寡歓であったが,次第に神志は蒙昧恍惚となってきた。
時に咽部から胸膺にかけて痞悶不暢となり,物が堵っているようになり,気が小腹から胃脘を経て逆上してくる。
夜間が尤も甚しく,名状しがたい。
舌質には紫気が明らかで,苔は薄膩,脈は濡細で弦。
此れは情志不遂から,痰気互阻となり,清昿なるべき胸部が暢達を失っているものである。
法は開痺宣竅,滌痰解鬱を図り,気機を通利させなければならない。

瓜蒌薤白半夏湯加味
(半夏・枳実・石菖蒲2 薤白・瓜蒌皮・玄胡・竹茹・鬱金・莱菔子・青橘葉3 代赭石<先煎>・丹参5 香附・茯苓4 沈香1<后下>)
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此の方を加減して40余剤,また心理治療を配合して,患者は漸く頭目清明・胸宇が暢となるのを感じ,気逆はしなくなった。

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

さまざまな有毒なガスや微粒子の吸入、特に喫煙(受動喫煙を含む)がきっかけで肺胞の破壊や気道炎症が起き、緩徐進行性および不可逆的に息切れが生じる病気で、多くの場合は咳嗽や喀痰も見られる。
以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていたものを含む。

中医学では《内経》に“肺脹”という記載があり、また《霊枢·経脈》には“肺脹満し,膨膨として喘咳す”と虚実相兼の証として表されています。

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胃痛

心痛(胸痛)と胃痛は別の疾病みたいでも,内ではつながっています。
経脈上は,“胃の大絡は,虚里と名付けられ,膈を貫き肺を絡って,左乳下へ出ています。
胃は其の大絡を通って心と相通じているので,病理上では,胃病から心病を導きだす事もあり得ます。
如えば《証治凖縄·心痛胃脘痛》に云わく:“胃脘が邪を受けると,自病だけに止らない者が多い。胃脘は心に近いゆえ,其の邪が上攻して心へと移り,心痛となる者も多い。”
《臨証指南医案》中には葉天士が曽って瓜蒌薤白半夏湯を用いて胃脘に留った飲濁を治療したという記載があるように,胸陽の痺阻から,胃痛が長引くこともある。

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胸痛

私事ですが、時々寝ている間に左胸の辺りに鈍痛を感じて目覚める事があります。
なんとも厭な感じの、痛みともつかず重い圧迫感です。
寝返りをして暫くすると消えていくのでもう少し様子を見ようと思っています。
脈には変化が無く、もしかしたら狭心症の前触れかもと思ったりしています。
検査をする前に自力で出来ることは無いか。
こんな時こそ漢方の力を試す絶好の機会と思い調べてみました。

胸痺
冠心病(冠状動脈硬化症)の心絞痛は中医の“胸痺” “心痛”の範畴に属する。
王楽匋はこの病の基本病機は“本虚標実”だと認識している。
“本虚”には心陽・心気・心陰虚などがあり;“標実”には瘀血・痰飲・寒凝・気滞の别がある。

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高脂血症1

高脂血症は中医学では痰湿・濁阻・血瘀に属する。
中医学では血脂は膏脂の仲間で,代謝は臓腑の気化作用に因っている。
すなわち脾の運化,肝の疏泄,腎の気化と密切に関系している。
明·張景嶽曰く:“痰の化(消長変化)には脾が関与し,痰の本には必ず腎がある。”
其の成因の多くは肥甘厚味を恣食し,平時の運動が少く,脾が健運を失して運湿布津する能わず,肝は疏泄を失し,気機が不利となり,升降が失司し,水穀肥甘の品から気血精微を化生する能わず 聚湿生痰となり,は濁ってと化し,凝ってとなる。
痰濁が過盛になれば,血中に混じり,血液の黏度を増させる。

《血証論》に云く:“痰水が壅がるのは,瘀血があるからである,だから瘀血を無くすれば,痰気は自ずから消えていく。”
脾胃の失常,肝腎の陰虚,精血の不足,経脈の失養が病の根源である。
即ち痰濁内阻・気血凝滞は病のであり,脾胃の失常・肝腎の陰虚が病のである。
本病の主なる病機は脾虚痰湿と瘀血阻滞である,故に治療には益気化痰を以って脾運を助け,活血化瘀を以って津液の布化を利し,滋補肝腎をして生痰の源を止めなければならない。

瓜蒌薤白半夏湯加減
(瓜蒌4 半夏・白朮2.5 薤白2 生山楂・何首烏・沢瀉・黄芪5 茯苓・党参・川芎・丹参・陳皮・甘草・桃仁1.5)41.5

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瓜蒌薤白半夏湯《金匮要略》
 (瓜蒌実12 薤白・半夏9 白酒70ml<白酒てはなく,黄酒,或いは甘酒を代用してもよい>)
【功効】行気解鬱,通陽散結,祛痰寛胸。
【主治】痰盛瘀阻胸痺証。症見胸中満痛徹背,背痛徹胸,不能安臥者,短気,或痰多粘而白,舌質紫暗或有暗点,苔白或膩,脈遅。
【臨床運用】本方現代可用于治療冠心病心絞痛、風湿性心臓病、室性心動過速、肋間神経痛、乳腺増生、慢性阻塞性肺病、創傷性気胸、老年咳喘、慢性支気管肺炎、慢性胆嚢炎等属上述証機者。

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桑葉の身近な効用

桑葉は味甘・苦;性寒。
帰経は肺経・肝経。
効用は疏散風熱,清肺潤燥,平抑肝陽,清肝明目,凉血止血。

中医学では桑葉には辛凉解表の効用があるとされて風邪などに汎用されていますが、そのほかに身近な効用もあります。
朝洗顔の時、鏡で目が真っ赤になっているのを見て驚いた事はありませんか?
結膜下出血です。
白目の細い血管が切れたのです。

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