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鼻淵(慢性副鼻腔炎・ちくのう症)

韓某々、女、38歳。
もう20年近くも鼻が詰まり濁涕が流れるのが続いている。
大学病院では慢性副鼻腔炎と診断され、薬治を受けていたが効果が無い。
手術を勧められたが嫌で1995/09/20に私の所へやってきた。
鼻塞流濁涕、臭いが分からぬ、頭から眼窩へかけて圧痛があり、感冒の度に重くなる。
夜寝ていると鼻が詰まり息が出来ず口呼吸をするので睡眠にも影響が出ている。
兼ねて咽喉がすっきりせず、咳嗽とともに黄痰を吐く。
舌苔は白く、脈は浮弦。
脈と証を合わせて風熱が脳へ上攻したものと弁証される。
風熱を疏散し、鼻竅を通利しなければならない。
処方:
 川芎・白芷・清荼5 半夏6 荊芥・防風・羌活3 細辛1.5 薄荷(後下)1 石膏10  七剤。

2診: 鼻塞流濁涕は顕著に軽減した。
夜も鼻呼吸ができ、痰を吐くことも無くなった。
荊芥・防風・羌活 を5g に増やし、金銀花・連翹5 を追加する。

【按語】足太陽の脈は目の内眦より起こり、額から脳へと上がる。
足の陽明胃経は同じく鼻より起こり前頭の太陽の脈へと傍納する。
故に風邪が襲い太陽が邪を受ければ肺気が壅塞する。
或いは陽明の邪熱は経をたどって上攻する。
いずれにしても鼻塞不通となる。
外では太陽の風邪を散らし、内では陽明の邪熱を清するのが治療法である。
川芎荼調散を用いるのは風邪を疏散し、肺気を宣利する意味である。
生石膏を加えれば陽明に直入し、邪熱を解する。
半夏を加えれば痰濁を化する。
            『劉渡舟験案精選』より

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