« 中医学の紹介 | Main | 脈痺2 »

脈痺1

脈痺は正気不足のところへ,風寒暑湿燥火の六淫が混ざって,血脈を侵襲したために,血液が凝渋し,脈道が閉阻し,肢体疼痛・皮膚不仁・皮色黯黒或いは蒼白・脈搏微弱或いは無脈等を引起す事を特徴とする病証である。
本病は一年の四季に均しく発病する。
ただ湿熱者は多く夏季に発し,寒湿或いは陽虚の者は冬季に好発する。
脈痺の語は《素問·痺論》より出て、血脈症状を主とする痺証である。(風寒湿邪阻滞血脈所致的痺症)
臨床的には不規則な発熱や,肌膚の灼熱感・疼痛があり、皮膚には紅斑がでる。
多くは血虚により,寒湿邪が血脈に留滞するからである。
.
後に続く《金匱要略》等の医籍には“血痺”と記載されている。
血気痺阻と経脈痺阻とは相関する,故に血痺と脈痺とは同類である。
本病は西医の静脈炎・大動脈炎及びレイノー病を包括する。
血栓閉塞性脈管炎・結節性動脈炎・閉塞性動脈粥様硬化・下肢静脈曲張・肢体動脈栓塞等の周囲血管疾病で潰瘍或いは壊疽が未発生の時に,辨治が参考される。
.
病因病機
脈痺の原因は外因が多い。
厳冬渉水・歩履冰雪・久居湿地 或いは負重遠行等の際に,風寒湿熱毒邪が侵入することと関係がある。
内因となるのは臓腑陰陽の失調と,正気不足である。
肥甘厚味や辛辣炙煿のものを嗜食したり、飲酒・吸烟等もまた関系が密切である。
術后・産后・外傷等で長期に臥床したり,輸血・輸液の薬毒にて傷脈する等もまた重要な誘因である。
.
診断
本病は肢体疼痛が先発症である。
ただ初期には肢体疼痛は比較的軽く,多くは隠痛・鈍痛・麻痛などである。
また疼痛の多くは冷やしたり活動后に出現しやすく,温めたり休息后には緩解する。
長引いて疼痛が重くなると,劇痛や痙攣性の痛みや灼痛となる。
疼痛が常持続くと,日中は軽く夜間は重くなる。
患肢の皮膚色も明らかに変り,蒼白や潮紅・紫紅となる。
次第に患肢の肌膚は腫脹し,紅斑を呈したり,或いは索条状の腫物を呈するようになる。
故に本病の初発は風寒阻絡・陽虚寒凝 或いは気鬱血瘀の証に多く見られる。
次いで多いのは寒凝血瘀・痰濁瘀阻・陰虚内熱の証に多い。
最後には気血両虚~脾腎陽虚の証を発する。
また湿熱瘀阻の証が,脈痺の各期に均しく出現することがある。

|

« 中医学の紹介 | Main | 脈痺2 »

漢方」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 脈痺1:

« 中医学の紹介 | Main | 脈痺2 »