剤頚而還
《傷寒論》に「剤頚而還」という語句が3度出てきます。
(111) 太陽病中風,‥‥‥但頭汗出,剤頚而還
(134) 太陽病,‥‥‥但頭汗出,余処無汗,剤頚而還
(236) 陽明病,‥‥‥但頭汗出,身無汗,剤頚而還
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これは“但だ頭に汗が出るが,頚から以下は無汗である”という意味に取れます。
今までに幾つか文献を調べてみましたが明快な解釈は見つかりませんでした。
今回はネットで一つの解釈「“但头汗出““剂颈而还“解」を見つけました。.
そこには「剤とは斉の古字で,刀を手に取って切るのを斉という。ところがその後、刀を使わずにものを切るのを斉とし,刀を使って切るのを剤と書くようになった。どうもこの辺の変遷がイマイチ分からない。」とあります。
よって “剤頚而還“ とは「頭汗は頚までを境にして還り、身汗にはならない。」との意味になります。
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