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中風后遺症

高某某,男, 59歳。1992年2月19日初診。
三ケ月前, 高血圧に因り中風を患い,左側の半身不遂,左面頬の麻木,肩臂が挙らず, 頭目眩暈となった。
血圧200/100mmHg, 曽って“牛黄降圧丸”、“復方降圧片”等の薬物を服したが,血圧は降ったり升ったりである。
其の人身熱く汗あり。
痰涎の量多く, 咳吐して尽きず, 小便黄色で暢びず, 大便は正常である。
舌苔は黄膩で,脈は沈滑。
劉老は痰熱が経絡に阻滞し,気血の運行不利の証と辨じた。
治には清熱化痰通絡の法を以ってす:
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(茯苓10 枳殻・風化硝(玄明粉)3 半夏7 黄連・黄芩2 天竺黄5 鮮竹瀝水36ml)32
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服薬すること五剤の后, 暗紅色黏膩の大便を頗る多く瀉下した, 頓に周身軽爽するを覚え, 血圧は140/88mmHgに降り,小便も之に随って暢利となった。
薬は已に的中したので, 原方に鈞藤5 羚羊角粉0.3 生姜汁18ml を加えた。
服すること二十余剤で, 血圧は一気に穏定して正常範囲となり, 左臂は已に能く頭を越えて高く挙り, 咳吐していた痰涎も已に除かれた。
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【按語】陽亢化火して動風すれば, 火熱によって煎じられた津液は痰となり, 痰熱が経絡を阻滞し, 気血を痺阻する;
或いは高巓を上犯すれば, 清気は升らず, 故に瘫痪不挙、麻木不仁、頭目眩暈等の症となる。
«景嶽全書»に云わく: “痰が周身に在れば, 病は測り知れず, 凡そ瘫痪、*契*从、半身不遂等の証は, 皆 伏痰留滞して然るなり。”
本案の痰熱交阻には, 其の辨証の要点は二つある:
一つは咳吐する痰が多く,小溲が短黄であること;
二つは舌苔が黄膩で, 脈が沈滑であることである。
故に治療には清熱化痰通絡を法とすべきである。
劉老は先ず“指迷茯苓丸”加味を用いた。
茯苓は健脾化痰飲, 半夏は和胃化痰濁, 枳売は寛中化痰気, 风化硝は通腑瀉熱して痰凝を去る。
四薬を合用すれば, 已に痰になったものも消え, 又 生痰の路も絶える。
«成方便読»の指出には: “夫れ痰の病たる, 腑に在れば治し易く, 臓に在れば医し難く, 絡に在れば更に捜剔し難し。四肢は皆 気を脾より禀けている, 若し脾が病んで運化不能となれば, 則ち痰は中脘に停り, 四肢へと充溢すれば, 自ずとかくなるべし。之を治すには, 当に其の正気が虚しない時に乗じて攻撃し,脘中の痰を去って留らせないこと, 然る后に脾が其の健運の職を回復すれば, 則ち絡中の痰は自ら腑へと還り, 消えるを以って成功となる。”
黄連、黄芩、天竺黄、竹瀝を加えたのは清熱化痰,通達経絡の力を強くしたためである。
熱痰が化し, 経絡が通るのを待てば, 瘫、麻、掉眩などの諸症は自ら愈える。
          『劉渡舟験案精選』より
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指迷茯苓丸《証治准縄》(茯苓・枳売・半夏・元明粉・生姜汁)
「黏膩の大便を頗る多く瀉下した」なるほど指迷茯苓丸に玄明粉がある理由が始めて理解できました!

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