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中医火神派の李可先生の著作

『名中医李可Dr.の急病重病難病臨床事例と理論』(日本語版)
 李可著/米彦軍訳/山西科学技術出版社

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久々にズシンと胸に響く書物に出会いました。
どの一ページもゆるがせにしない真摯な学究者の著作です。
是非、電子化して手元に残して繰り返し読みたいと思っています。
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著者は中医火神派の李可先生です。
日本語の翻訳は中国人で、少し違和感のあるところもありますが逆にまたよく訳してあるなと思われるところもあります。
「原書中国語版は2002年6月出版以降、現在までに31刷計15万冊を売り上げた。」との解説もありますが、まことにさもあらんと賛辞を捧げたいものです。
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中医火神派は清代の鄭寿全が提唱した理論で、「扶陽学説」と呼ばれる中医理論を中心にしています。
李可先生ほど忠実に臨床でそれを実行して成果を挙げた人は居ないでしょう。
何といってもその治療数、治癒数の多さにはびっくりします。
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火神派のうわさはかねてから読み知ってはいましたが、何でもかんでも附子で治すような印象だったので敬遠していました。
しかしそうではなくて、附子が必要な場合がいかに多いかに気付かせてくれる一面もあります。
その巧みな使用法を知らずに先入観を持っていたことは反省です。
また何でもかんでもを扶陽でひとからげにするのではなく、清熱すべきものは清熱するし、解毒すべきものは解毒しています。
むしろ徹底的で、果断無き激しさです。
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例えばひとつ紹介しますと、p194の「高齢者の高位腸閉塞」の治験です。
腹が太鼓のように膨らんで、排便が無くて反吐を繰り返す重症者を『医学衷中参西録』の硝服通結湯(生大根5kと芒硝240g)及び代赭石などで治療し成果を挙げた例などは高度医療に目が眩んでいる現代人は鉄槌を喰らわされたようなショックを感じるでしょう。
是非ともお勧めの一書です。

古今医案---李可老中医急危重症疑难病经验专辑  ‥‥‥中文の原文が読めます。

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