酸棗仁湯で不眠症が治るか?(2)
以前、「酸棗仁湯で不眠症が治るか?」というのを書きました。
その意図は「病人や高齢者などの体力を消耗しない人達の日常的不眠に対して酸棗仁湯を使うのは間違いではないか?」というものでした。
説明不足を補うためにもう一度続きを書きます。
酸棗仁湯は《金匮要略》の「痺虚労病脈証并治方」に出てくる処方です。
説明に「肝血不足,虚煩不眠証」とあります。
この“虚煩”について考察してみます。
労働や旅行などで疲れ過ぎて、却って眠れない経験はありませんか?
或いは疲れて直ぐに眠りに入ったのはいいが、夜中に目が覚めてそれきり再び寝付くことが出来ず悶々としたという経験はありませんか?
こういうのが“虚煩”ではないかと思うのです。
急性の虚労病のひとつです。
私も最近の夏の暑さにバテバテで直ぐに寝入ったけれど、夜中に途中覚醒して朝まで眠れない事がしばしばあります。
こういう時などに酸棗仁湯が合うのではないかという気がしますが如何ですか。
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