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薬局再開、途方に暮れています3

日本薬局方に収載されている生薬といってもたいした事は無いのです。
確認試験というのがあり、例えばヨクイニンなら澱粉反応があるかを見るだけです。
後は土砂などの異物が無いかを灰分の量で調べる程度です。
ヨクイニンは第三類薬に分類されます。
第三類薬というのは「特に副作用等のリスクに問題がないもの」で、薬剤師でなくとも誰でも販売することができ、薬の説明さえ必要の無いものです。
こんなに安全なヨクイニンが単に局方収載品であるという理由だけで、第三類薬であることよりも局方収載の方が優先され、小分け販売に当たっては「日本薬局方」の文字標記、製造販売業者の名称及び住所、製造番号、重量、貯法・有効期間を記載した上で、必要最小限の数量に限定、販売者の名称及び住所を包装容器に表示し、販売記録、薬歴管理の作成をしておかなければならない、というたいそうな事をしなければならないのです。
やってられない
いったい何のための第三類薬なのか!

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薬局再開、途方に暮れています2

中国ギョーザ事件では殺虫剤メタミドホスが混入されていました。
最近はマルハニチロの冷凍食品に農薬マラソンが混入されていました。
また過去に、輸入の漢方薬草に農薬検出というニュースが何度も報道されました。
こんな危ない時代では厚労省が、日本薬局方収載の生薬だけでも絶対に守ろうとして販売規則を厳しくする気持ちが分かります。
しかし、そのトバッチリで漢方の普及や進歩に悪影響をもたらしているのも事実です。
漢方については別扱いをするという訳にはいかないものか、と切に願います。
そうしないといずれ近い将来には民間から漢方の伝統文化が消えていくでしょう。
残るのはエキス漢方だけで、本来の薬草漢方は無くなるでしょう。
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しかし絶っても断ち切れないのは中医学・漢方への憧憬です。
長い歴史と伝統が培ったこの文化の魅力は、そう簡単には失せません。
一部の好事家や熱心な医師達は活動を続けています。
しかし理論や研究だけが進んでも、実際に対応できる漢方薬局が無くては空中の楼閣です。
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ネットを見ていますと、大変よく勉強されている鍼灸師の方々がおられます。
どこで習われたのか、恐らくは名のある鍼灸学校の出身者であろうと思います。
若い彼らの独創的な視点から解説される理論に啓発されることがしばしばあります。
そんな彼らも世間では冷たい風を受けているようです。
上海や天津や黒龍江の中医薬大学日本校というのがあり、そこを目指している若者もいます。
でも卒業してもどこで働くのでしょうか?
などなど他人事ながら心配になります。
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今の私は何にも処方調剤が出来ず、薬草の販売も自由には出来ない漢方薬局ではありますが、出来る範囲を少しでも広げる努力をしながら、廃業だけはしないでおこうと思っています。
昨日も消化器性の風邪で葛根湯エキスを出された患者さんが発汗後に体にひどい不調を感じて相談に見えられました。
胃痛から始まり、やや発熱と吐き気があったのですが、葛根湯を飲んで発汗すると、居ても立っても居られないほどの煩悶に見舞われ、ひどい食欲不振と前頭痛と低体温の状態になりました。
これは恐らく風湿病であったものを風寒病と誤診して葛根湯を使ったのだが、最初から霍香正気散を使えば良かったと考えられる。
医師は軽い風邪ですから弱い葛根湯を出しましょう、といって風湿も風寒もあったものか、無頓着に出したようです。
何しろそういう知識が最初から無いのですから。
私は問診と舌診の上で、既に霍香正気散の時期を過ぎているので神朮湯を加減して二日分を出して様子を見ることにしました。(本意ならず違法行為です)

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薬局再開、途方に暮れています

薬事法には次のようになっている。
●(販売、製造等の禁止)
第五十六条 次の各号のいずれかに該当する医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
一 日本薬局方に収められている医薬品であつて、その性状又は品質が日本薬局方で定める基準に適合しないもの
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・例えば身近で見ることの出来るヨモギ(艾葉)、ゲンノショウコ、ドクダミ(十薬)などは日本薬局方に収載されている。
これを近くの野山で採取したものは規格検査を受けていないから販売や授与をしてはならない。
(ええーっ!そんな‥‥‥馬鹿な、しかしそれが現実なのです。自家用にする場合だけ認められるのです。)
・イカリソウ、決明子、ハトムギ(皮つき)なら局方品に含まれません。
これは自然からの採集品でも販売や授与が出来ます。
・ヨクイニン(皮去り)は局方品になるからハトムギ(皮つき)とは別の扱いをしなければならない。
・大棗(なつめ)はありふれた果実ですが乾燥品は局方品となり、規格検査無しでは販売や授与が出来ません。
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●小分け販売に当たっては、
・局方収載品には「「日本薬局方」の文字標記」「製造販売業者の名称及び住所」「製造番号」「重量」「貯法、有効期間」を記載した上で
「必要最小限の数量に限定」、「販売者の名称及び住所」を包装容器に表示し、「販売記録」、「薬歴管理」の作成をしておかなければならない。
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保健所からこのような指示がありました。
余りの煩雑さに気が遠くなり、私は局方収載品の小分け販売を諦めそうです。
局方品ではない一般用医薬品なら小分け販売は比較的自由です。
柿蔕(柿のへた)、地龍(ミミズ)、センブリ、陳皮などです。
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薬局を開いても漢方専門だと、こんな風に法律に縛られてにっちもさっちも行きません。
弁証論治をしても処方を勝手に薬剤師が調剤することは出来ず(医師の処方せんが必要)、販売も出来ない。
出来るのが僅かに一般用医薬品の小分け販売のみとあっては、まったく世間から漢方専門薬局が消えていくわけです。
薬局再開を夢見た私も今は途方に暮れています。
薬草から離れてOTCであるメーカーの製品だけを販売するのは面白味が無いし‥‥‥。

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