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柴葛解肌湯について

日本では一般に浅田家方が用いられていますが、何故でしょうか?
本来なら《傷寒六書》が原本ですから、そちらの方を使うのが普通です。
比べてみますと、
浅田家方(柴胡4 葛根・黄芩・芍薬・桂枝・半夏3 麻黄2 石膏5 甘草・乾生姜1)28
傷寒六書方(柴胡4 葛根・黄芩・芍薬3 羗活・白芷・桔梗・甘草・大棗2 石膏5 乾生姜1)29
浅田方函には「太陽少陽合病、頭痛、鼻乾、口渇、不眠、四肢煩疼、脈洪数ノ者ヲ治ス」とあるだけで、変方した訳は書かれていません。
浅田家方は「葛根湯+小柴胡湯+石膏」の構成で、傷寒六書方の持つ意味とは少しずれがあります。
中医学では柴葛解肌湯の多くは加減方を取り、例えば次のように発展しています。
柴葛解肌湯加減(柴胡・黄芩・桔梗・薄荷・金銀花6 葛根9 羌活・白芷3 生石膏・蘆根15 生甘草3 生姜1)
桂枝・半夏・麻黄などの温薬は見当たらず、冷薬が増えていきます。
浅田方が太陽表証や少陽にこだわるのとは反対ですね。
中医方は外感風寒が発散しきれず、裏に入って化熱証となったものを対象とするからです。
即ち「太陽表邪未尽」の状況ですから、残りの表邪を発散するには「羗活・白芷」で充分で、「麻黄・桂枝」などを使って“傷津”しないように気遣っています。
仮に無汗で悪寒が甚しければ黄芩を去り麻黄を加えるか、夏秋なら紫蘇葉を加えるようです。
私個人としては浅田方は使いづらく、中医方を更に加減して使う方が好みです。

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