« 病機弁証 | Main | 皮膚病を肺より論ず »

舌卷とは

ネット相談メールに次のような厳しい症状を訴えられた方が居られました。
「30分~1時間の間に600ccの月経血が出血した後、頭部が締め付けられる感じ、後頭部の痛み、首のピリピリ感、舌の奥の重苦しい感じ、舌が巻いてしまう感じになった。」
それで“舌卷”とは何を意味するのか調べてみました。
舌卷”と“舌強”は共に舌頭が硬くなります。
后者の舌強は真っ直ぐで曲らないけれども口外に伸出します。
前者の舌卷は後方に曲り縮んで口外へ伸出できません。
舌卷の多くは急症及び危篤の者に現れます。
舌強はこれよりも少し緩やかな場合に現れます。
1.肝経気絶による舌卷
此の証は常に裏熱が極盛となり,肝陰が涸竭して,肝経の気絶となります。
肝は筋をつかさどり,経気が絶えると筋も亦絶えて,舌卷となるのです。
この時の舌質は絳にして乾き、陰嚢は縮み、唇は青くなり、転筋し(こむらがえり)、意識が無くなる(神昏)等の症状が并見されます。
処方としては羚羊鈎藤湯加生石決、生鼈甲、玳瑁等を用いて治します。
2.熱陥心包による舌卷
(1)上焦の肺より心包に逆伝する場合は病が急で進展が速い。
常に発病后は迅速に高熱、神昏、顴赤、口噤症状を出現する。
芳香開竅、清熱解毒をするに宜しく,安宮牛黄丸或いは紫雪丹を用いる。
(2)邪が中焦より入り,滞熱が心包に上冲する場合は,常に便閉を現し,面目は倶に赤く,舌は絳く苔は黄,甚しい場合は肢厥となる。
牛黄承気湯に宜しく開竅泄熱をする。
若し舌が干燥し芒刺が起てば熱甚津傷である。
増液承気湯に宜しく養陰潤下する。
3.痰熱の心竅蒙蔽による舌卷
痰熱が上冲し心竅を阻塞すると,神昏、言語不清、舌卷等の症状を現す。
※この方の場合は月経の出血がひどいので肝経気絶が起こっていると判断しました。

|

« 病機弁証 | Main | 皮膚病を肺より論ず »

漢方」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10949/59489753

Listed below are links to weblogs that reference 舌卷とは:

« 病機弁証 | Main | 皮膚病を肺より論ず »