不眠に苦参が効くか?! その2
後で気が付いた事があります。
それは“蓮子芯茶”のことです。
蓮子芯とは石蓮肉(ハスの実)の中にある「幼葉と胚根」を指し、5mmほどの緑色の芯のことです。
清心蓮子飲を構成する石蓮肉は(去心)となっており、この胚芯を取り去ったものを使います。
試みに石蓮肉を割って中から蓮子芯のみを集めてみた事があります。
これを軽く煎ってお茶として飲んでみると苦い味がします。
中国では「清肝火、泄脾火、降肝火,清暑除煩,生津止渇」の効果があると市販されています。
史料には乾隆皇帝が避暑の折に蓮子芯茶を飲んだと記載されているそうです。
効果は「養心益智,調整元気,清心火,解毒」とのこと。
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《本草綱目》にも蓮子心は“清心去熱”とされており、故に心火内熾の煩躁不眠を治療する。
生甘草を配すれば蓮子心の瀉心火除煩の功を増強すると記載されています。
私が気づいたのは苦参の苦さと蓮子芯の苦さが似ていたことです。
もうひとつ似ているのは苦丁茶の苦さです。
これはタラヨウの近縁種の若葉を荼に加工したものですが、やはり強い苦みが特徴です。
そういえば日本茶も「苦み(と香り)」を売りとしていますね。
みな「清心除煩」の効が不眠を治すのではないでしょうか。
日本茶はカフェインがあるから寝る前には飲まないようにと云われていますが、カフェインだけで判断できない使い方があるのではないでしょうか。
証が合えば「カフェイン=興奮」ではなく「カフェイン=鎮静」にもなり、不眠を治すとなれば新しい使い方になります。
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