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治風先治血とは

風を治すには先ず血を治せ、血が行れば風は自ずと滅す。
治風先治血,血行風自滅”の語は明•李中梓《医宗必読卷十•痺》に出てくる。
彼は行痺(疼痛部位が固定せず遊走性を呈する病証。風痺・走注ともいう)の治法を述べる時に“行痺を治すには,散風を主とし,御寒利湿もなお廃すべからずも,大抵は補血の剤も合わせると良い。治風には先ず治血を,血行れば風自ずと滅する也。”といっている。
《金匱要略》で営衛の気不足により起った「脈が陰陽倶に微にして,身体麻木して知覚を失い,“風痺状”の如き者は,桂枝湯去甘草,倍生姜,加黄耆(黄耆桂枝五物湯)を選用する。
主薬の黄耆は,陽気を振奮させ,血液の運行を促進させる,すなわち“気行れば血行る”である。
“治風先治血,血行風自滅”というメカニズムは対象が行痺だけに限らない。
例えば身体麻木・中風・紫癜風・皮膚病‥‥‥、外風・内風ともに“風”ならどんな風病にも応用できる。
当帰飲子の四物湯と黄耆は合わせて「補益疏風」に働くし、消風散のは当帰・生地・胡麻仁は養血・滋陰潤燥に働くし、三甲復脈湯や大秦艽湯も「育陰液、重肝腎」が“治血”に相当する。
「血」とは陰液を指し、陰血・津液・瘀血をも含めて考えると更に応用が広がる。

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