« 貨幣状湿疹の続報3 | Main | 自家感作性皮膚炎 »

逆流挽舟法による異型喘息(CVA)の治療

異型喘息はまた咳喘息(咳嗽変異性哮喘)とも称する。
咳嗽は持続期間により分類されている.3週間以内の咳嗽を急性咳嗽,8週間以上続く咳嗽を慢性咳嗽という.3週間以上8週間未満の咳嗽は,遷延性咳嗽,subacute cough(亜急性咳嗽)と呼んでいる.
簡単に云えば「いつまでも続く空咳」の事です。
中医学では“久咳”の範疇に入り、「久病は絡に入り,痰阻血瘀と正気虧虚」を特徴とします。
用いた処方は荊防敗毒散です。
これで表邪を疏散し,表気が疏通すれば,裏滞も亦た除かれ,其の痢は自ずから止るという意味からである。
「表より裏へ入ったものは裏から表へ出さなければならない。あたかも流れに逆らって船を上流へ引き上げるようなものだ。」という意味です。
久咳も元はといえば表邪に過ぎなかったものが肺絡へと内陥した後遺症である。
だから何とかしてこの居残る邪を外へ排出させなければならない(開表達邪)。
そこで痢疾での方法と同じ逆流挽舟法を用いるという訳です。
典型病例
患者,男,39 歳,2012 年12 月15 日 初診于天津中医薬大学第一附属医院呼吸科門診。
初起は感冒で発熱し,自から薬物を服した后 熱は退いた。
后 咳嗽が3个月続き,夜間に咳が甚しく,咳声は低微だが,気管に痰が有るような発癢を自覚するが,痰は殆ど咯出されず,口咽は干燥し,食欲不振で,脈は沈細弱,舌は暗紅,苔は薄白膩である。
レントゲンは異常なし。
CVAの可能性が高い。
病情を考慮して,逆流挽舟,宣肺通絡の方法を取る。
人参敗毒散加減:
(荊芥・防風・杏仁・川貝母・前胡・炙枇杷葉・半夏・茯苓・党参・紫苑・生地黄・大棗3 桔梗・木蝴蝶・炙麻黄・蝉衣・生甘草2 生姜1)47
二診:服薬后,夜間の咳嗽と咽癢は減軽し,痰量が稍増え,且つ咯出し易くなった。
此れは正気が漸く回復してきた佳兆である。
原方を変えず,さらに通調気機,兼補気陰薬を酌加する。
原方から炙麻黄を去り,生意苡仁5 陳皮3 を加える。
三診:まれに咳嗽あるも,納食は明らかに改善され,舌は淡紅,苔は薄白となった。
守方継服すること4剤にして愈ゆ。
按語:本案の患者は年齢が若く,ただ長引く咳嗽のみだったので,中医は「邪已入絡,脈絡不通,肺気不宣,津液已傷」と認めて、祛風解表の基礎の上に気陰を兼補して,肺金を舒びやかにし,正気を鼓舞して表から邪を追い出した。

|

« 貨幣状湿疹の続報3 | Main | 自家感作性皮膚炎 »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10949/62637938

Listed below are links to weblogs that reference 逆流挽舟法による異型喘息(CVA)の治療:

« 貨幣状湿疹の続報3 | Main | 自家感作性皮膚炎 »