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しつこい咳嗽の経験2

以前「しつこい咳嗽の経験」という妻の咳嗽について報告したことがあります。
あの時もてこずったが、今度再び妻のしつこい咳嗽に悩まされた事を報告しなければなりません。
2014/11/01 私の妻が肺炎の予防注射をした後に風邪をひいて、ゴスンゴスンと少し痰のからんだひどいセキをするようになりました。
初日は寒気と咽干・咽痛があり、次の日にはそれらが無くなると咳嗽が始まった。
ゴロゴロと痰のからんだ重い咳嗽である。
しかし痰は切れて出てくる事は無く、咳嗽は絶え間が無い。
さらに次の日は咳嗽をすると脇腹に響いて痛む。
これか相当にひどくて難儀している。
そこで肝火犯肺の咳嗽ではないかと思い、瀉白散加味(桑白皮・地骨皮・枇杷葉・前胡・杏仁・桔梗・款冬花・貝母5 冬瓜仁10)50 を用いて順調に軽快し始めた。
しかし十日間服薬して軽くはなったが全治には至らなかった。
その後は「しつこい咳嗽の経験」の時と同じように無数の処方を試してみた。
2015.07.11 何ともうかれこれ八か月間を経て未だに軽い咳嗽は続いている。
風擾肺系証(外邪が留擾して尽きず,大証ではないけれども,遷延して難愈)ではないかと
白牛宣肺湯(白僵蚕・牛蒡子・杏仁・前胡・桔梗・荊芥・紫苑4 甘草 薄荷2)32 を試した。
だがこれも結局は当たらなくてまた月日が経った。
2015/11/17 じれったくなった妻は近くの医院を訪れ、検査をしてもらった。
その結果、好酸球8と少し高くアレルギー性であろうというだけで診断はつかず、抗生物質を貰ってきた。
抗生物質という処置が信じられなくて一日飲んだだけで中止。
そのうち寒い時期なのに盗汗することがあるようになったり、雪かきをしていたら咳嗽で喘息のように呼吸困難になったりした。
蘇子降気湯や麦味地黄丸や六味丸+止嗽散などを色々試したがどれも奏功せず。
その後は妻も呆れて服薬を断ってしまった。
病み始めた 2014/11月から延々と二年にもなるが未だに日に何度か軽く咳嗽をしている。
2016/09/11 ふと読書中に“癆瘵”へと目が行って滋陰至宝湯のことが気になった。
時に盗汗もあり、まさか結核でもあるまいにと思いつつも‥‥‥。
滋陰至宝湯(当帰9 香附子4.5 柴胡・芍薬・白朮・茯苓・陳皮・知母・地骨皮・麦門冬、貝母3 薄荷・甘草・沙参1.5)45
龔廷賢著『万病回春』には「婦人諸虚百損、五労七傷、経脈調わず、肢体羸痩するを治す。」とある。
こうなったら諸虚百損として、当たったか見たかで最後の試みと断ってもう一度だけ妻に服薬を頼んだ。
2016/09/17 気のせいか何となく、夜間は殆ど咳嗽をしなくなったような気がする。
2016/10/18 服薬を始めてから一ヶ月間を超えた。
ほぼ完治と思われる程に日中も夜間も咳嗽をしなくなった。
だが余りにも長くかかったのでもう少し様子見に服薬は続けることにする。
結局、虚労の咳嗽にまで落ち込んでいたと考えられる。
今はようやく漢方薬屋の面目が立ってほっと胸を撫で下ろしているところである。

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