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定志丸(《備急千金要方》)

[組成]人参・茯苓90 菖蒲・遠志60
[用法]四味為末,蜜丸,毎日服三次,毎次服6g。散剤も亦佳し。
[主治]
1.憂愁悲傷して楽しまず,眩暈,舌質淡嫩,舌苔薄白,脈象虚弱。
1.心気虚損,語るに倫次(一貫性)なし。
3.茯苓、菖蒲を重用すれば,開心散と名づけ,好忘(健忘)を治す。

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柴桂五苓湯(自制方)

[組成]柴胡25 黄芩・半夏・甘草・大棗10 生姜・人参・茯苓・桂枝・白芍・白朮・牡丹皮15 沢瀉・牡蛎20
[用法]水煎服。1日1剤,連服数剤。
[主治]婦女更年期綜合征:婦女の停経前后に,時に発熱汗出を呈し,胸部や頭頚に汗多く,熱気上衝を自覚する,甚しければ面紅潮熱し,或いは心煩易怒を兼ね,痞悶不舒,舌体は微胖,舌尖は微紅,脈象は正常か,或いは微弦、微数。

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扶正祛邪法による治癌

中医では疾病発生の認識は,すべて“邪の湊(あつまる)所,其の気必ず虚す”、“正気が内に存せば,邪は干(おかす)べからず”という基本理論で云い得ます,扶正祛邪の治法もこの基本的観点に立脚します。

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加味補中益気湯(《中医婦科治療学》)

[組成]人参・白朮10 黄芪・益母草30 甘草・陳皮・当帰3 升麻・柴胡6 枳殻15
腰痛が甚しければ,加菟絲子、炒杜仲各30g。
[用法]水煎,空腹服。
[主治]陰挺,小便頻数で清(無色),身体怕冷,精力(元気)疲乏,少腹(片側)空墜,腰酸痛,舌苔薄白,脈象虚弱。

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イボを揉みつぶせ!

扁平疣(イボ)や絲状疣はお灸で焼いたり、ハトムギの煎汁を飲んだり、潰した大蒜(にんにく)や、いちぢくの乳汁やスピール膏などの腐食性のものを外擦すれば比較的容易に治るものだが、尋常疣は簡単ではない。
私の左肘には色の黒い 7mm 大の尋常疣があって、それが痒くなるのに困っていた。

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益気通便湯(宋興方)

[組成]人参・升麻・柴胡・当帰・陳皮10 黄芪30 白朮20 炙甘草5 益母草20〜30
[用法]水煎服。
[主治]脾虚気弱,伝導無力,便秘,兼見心悸少気,肢軟無力,舌淡不胖,脈緩而弱。
[証析]便秘証といえば,初学者は只 瀉下、潤腸を知るのみであるが,便秘を形成する機理には四つある:
一つは熱病傷陰,或いは素体陽旺で,水津虧損するもの;
二つは腎陽不足で,気化失常し,水津不布のもの;
三つは肺失宣降,脾失升降,肝失疏調,三焦気滞で,水津が気に随って腸に敷布しないもの;
四つは中気虚損で,胃腸の伝導が無力のもの。
瀉下、潤腸の二法は水津虧損のものに設定されており,其の他の機理による便秘には,無効であるばかりか,瀉すほどにいよいよ虚し,潤すほどにいよいよ壅塞する,医理に暗いと,誠に悲しいことだ。
此の方の所治は,中気虚損に属し,伝導無力が機理であり,年老人に最も常見される。
年老気衰から,胃腸の伝導が無力化し,便秘となる。
辨証点は三つある:
年齢が還暦を越えて便秘するのが其の一;
心悸気短や,四肢無力を兼ねている,此れが其の二;
舌質が淡で痩せており,陽気があって気化しているのだが,水津が布敷されないので,中気虚損である,此れが其の三。
此の三点があれば辨証の根拠となる,中気虚損が,伝導無力をもたらしているのだ。
[病機]中気虚損,伝導無力。
[治法]益気通便法。
[方義]此の証は気虚に因って伝導無力となったのだから,補中益気しなければならない,気旺となれば伝導は復常する。
此の方は補中益気湯加益母草である。
補中益気湯に平滑肌の蠕動を促進する※益母草を加入して, 両方向から配方した,巧妙な構成である。
 余の妹の継美は,年は70歳過ぎ,便秘である,補中益気湯を処方に書いてやった,初めは有効だったが,すぐに又便秘になった。
たまたま帰省したので,代わりの人に代診を頼んでおいたら,彼は原方に益母草を一味加えたら再び大便が通調した。
其の后は此のような証に遇ったら, 皆これを投じて有効である。
[応用]気虚による伝導無力の便秘に用いる。
   『中医治法與方剤』(陳潮祖)より
※《本草正義》:益母草の性は滑利,善く女人の胎産の諸証を調える,故に益母の号がある。滑利の性を用いるのであり,補益の功を求めるのではない。

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臓躁と あくび

先日のこと、珍しい症状の相談を受けました。
普段は元気な中年の婦人ですが、一年半前からの症状。
月に2回ほど、生あくび、前頭痛、首から上が固くなる、やる気はあるのに何もしたくなくなる、特に計算が出来なくなる。

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防風湯(《済生方》)

手や足の痺れ」について何か良い漢方処方は無いものか? と前にブログで書きましたが、
『金匱要略』に身體不仁を「血痺」となして黄耆桂枝五物湯を上げていることから、これを紹介しました。しかし結果ははかばかしくありません。
そこで小続命湯はどうだろうかと考えていたのでした。
しかし麻黄・桂枝・附子などは寒気が対象だから一寸違うようです。
ところが最近読んでいる『中医治法與方剤』(陳潮祖)に、「これは!」と思わせる処方が出てきました。
それは 防風湯(《済生方》)です。
 防風60 独活・秦艽・当帰・赤芍薬・赤茯苓・黄芩30 桂心・杏仁・炙甘草15
防風湯といえば《聖済総録》にも同名の処方がありますが、これは風痺(行痺)に用いるもので、血痺にではありません。
しかも 麻黄・桂皮・葛根 などが構成に入っていて、どういけません。
《済生方》のほうは防風が主薬で、独活・秦艽 が臣薬として使われています。
《済生方》の著者・厳氏は《素問,痺論》より引いて
血痺の皮膚不仁とは,頑麻だが疼痛しないのが特徴であり,栄衛の行りは渋でも,経絡は時に疏泄されている,故に痛まず;皮膚が不営なだけだから,不仁なのだ
と、邪魔をしている風湿を経絡から追い出せば良いと云っています。
黄芪桂枝五物湯の衛陽気虚とも違います。
これは「もうけもの」だと膝を打ったところです!

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小続命湯は外風に使う

かつて「続命湯」の記事で「脳梗塞などの半身不随や言語障害において、脳内の血流障害がどうして麻黄という発表剤で治せるのだろうか?」と疑問を持っていた事を述べました。
そして『中薬の配合』(丁光迪/小金井信宏)の解説にある“鬱極”(中風の混迷期)という状態からの開放を汗法でやったのではないかと思ったのでした。
しかし内心ではやはり一抹の疑問を抱えたままで完全には納得していませんでした。
この度は『中医治法與方剤』(陳潮祖)の小続命湯の項を読んでみて改めて一つの結論に達しました。
[主治]は「風邪中経,経脈拘急,半身不遂,口眼㖞斜,語言蹇渋。」となっており、風邪中経とは風が腠理に中(あた)り,営衛の運行障碍を引き起したものです。
これは其の人の衛陽不足・腠理空疏であったため風の侵入を許したのです。
風には内外の別があり、これは外風に中(あた)ったもので「真中風」といいます。
一方、内風とは「肝風内動」のようなもので「類中風」といい、これが脳血管障害によるものです。
ですから小続命湯が担当するのは「真中風」であり、脳血管障害(類中風)ではありません。
此の方は「開泄腠理、散寒除湿、調営通滞」の作用があるために風寒湿の三気が合さった“痺”にも有効なわけです。
寒風の吹きすさぶ山中を長く歩いていて、次第に顔や手足が冷たくなり麻痺してきたり、口も強張って喋り難くなった事はありませんか?
こういうのが真中風で「風邪中経」という状況だと思うのです。
それで「若し肝風内動などの脳出血に使うと“薪を抱いて火を救う”の誤りを犯すことになると注意しています。
「脳血栓による半身不遂には療効なし」とも明言しています。

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瓜呂仁では効かない!

栝蒌(瓜呂・かろ・キカラスウリ)には、栝蒌皮・栝蒌仁・栝蒌根の三つの部位があり、また全果を栝楼実という。
栝蒌皮は「清肺化痰,寛胸利気」、栝蒌仁は「潤腸通便」、栝蒌根は「清熱生津、消膿排腫」の効能があるとされており、それぞれ異なっている。
栝楼実は未熟または完熟のものを使うが、効能は栝蒌皮と同じである。
小陥胸湯や瓜蒌薤白白酒湯に用いるのは栝楼実である。
さて、我が国の小陥胸湯や瓜蒌薤白白酒湯に用いられているのはどれでしょう?
殆どの書物やネットでは栝蒌仁です。
これでは処方の意味をなしません。
なぜこうなっているかと云うと、過去の生薬問屋の輸入品は瓜呂仁だけだったからです。
栝蒌皮や栝楼実は未だに特注でなければ入りません。
私も個人輸入で辛うじて入手しています。

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麻黄湯への危惧

《傷寒貫珠集・太陽篇上》に次のような解説があります。
"表実の人は,容易に邪を得ないが,もし得たとすると(大変なことになる),衛気を泄することが出来ず,反対に衛の陽気を実しさせてしまう,陽気が実しても,表は不通なので,熱を経に閉じこめる事になる,すると脈は緊となり身痛し,汗が出ないので煩躁する。"
と、これは麻黄湯や大青竜湯などの太陽表実証に対する解説です。
インフルエンザに麻黄湯を使うのがルールの一つになっていますが、私は危惧してなりません。
「表実」というからには容易には邪を寄せ付けません。
ちょっとやそっとでは外邪の侵入を許さない免疫力の強健な人です。
そういう人が一度 外邪に感染されると大変なことになります。
「表実」のバリケードを打ち破って入ってくるのですから、それは物凄い「寒邪」でしょう。
激しい「悪寒」に見舞われるはずです。
悪寒と発熱(衛陽の実)の両方があって太陽表実証が成立します。
そこで麻黄湯が登場するのならピッタリと証が合って、発汗が起こり解熱します。
このような証はそうざらには無いはずです。
しかし実際には麻黄湯でインフルエンザが治ったという報告が沢山あります。
悪寒がたいして無くて発熱だけがある人に、ただウィルスの型が合っているからという理由だけで麻黄湯が与えられているのではないでしょうか?
証を無視した選薬だと漢方とは云えません。
麻黄湯は発汗剤の中でも俊剤ですから、間違えると必ず副作用がある事を忘れてはなりません。

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防風通聖散(《黄帝素問宣明論方》)

[組成] 防風・麻黄・荊芥・薄荷・連翹・川芎・当帰・白芍(炒)・白朮・黒山梔・大黄(酒蒸)・芒硝15 桔梗・石膏・黄芩30 甘草60 滑石90
[用法] 粉末とし,毎服6g,加生姜3片,水煎服。
若し湯剤を作るなら,剤量は比例して増減せよ。

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