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加味補中益気湯(《中医婦科治療学》)

[組成]人参・白朮10 黄芪・益母草30 甘草・陳皮・当帰3 升麻・柴胡6 枳殻15
腰痛が甚しければ,加菟絲子、炒杜仲各30g。
[用法]水煎,空腹服。
[主治]陰挺,小便頻数で清(無色),身体怕冷,精力(元気)疲乏,少腹(片側)空墜,腰酸痛,舌苔薄白,脈象虚弱。
[証析]婦女の陰中に下墜物あり,陰道口外に挺出する,名づけて陰挺という,今の人は子宮脱垂と称する。
多くは分娩時に力み過ぎか,産后の労力の過度に因り,胞絡を損傷したか,気虚下陥か,或いは湿濁下趨により引き起される。
此の証は尿頻で清,少腹空墜を兼ねるのは,気虚下陥の証型である。
其の基本病理は:気虚下陥で,統摂(摂取)ができないと,津液は下流し,胞絡の松弛(弛緩)に影響して,子宮脱垂となる。
[病機]気虚下陥,子宮下垂。
[治法]益気升陥,収縮子宮法。
[方義]此の証は「陥者は之を挙げる」を根拠とした治療原則で,益気升陥の薬物を用いて,気機の健運を回復し,子宮の下垂を挙げる。
人参、黄芪、甘草は補中益気,黄芪、升麻、柴胡は気機を升達する,即ち気虚かつ陥者に設定されている。
陰挺は気虚不挙に因ると雖ども,津液下流が胞絡松弛に影響して下垂の病理の一つになっている。
方中の陳皮は醒脾化湿,白朮は健脾運湿,脾気が健運すれば湿は下趨せず,湿が下趨しなければ湿を受けて弛んだ胞絡は逐漸復原する。
当帰は能く子宮の収縮を促し,陰挺の復原に対して直接作用する,子宮収縮に有効な枳殻、益母草を加えて,療効を増強する。
本方所用の薬物は津、気、組織構造の三方面から,巧みに考慮されている。
腰痛が甚しければ,菟絲子、杜仲を加えて補腎強腰する;若し燥湿の功を増強したければ,蒼朮の類を加える。
[応用]子宮脱垂に用いるが,上述の証象は必ずしも無くてもよい。
方中に配伍されている枳殻と※益母草が,大きな特色である。
   『中医治法與方剤』(陳潮祖)より
益気通便湯(宋興方)に「平滑肌の蠕動を促進する益母草を加入して」という記述があります。子宮下垂と津液下流が関連するとなると、益母草の利湿作用が平滑肌の蠕動を促進する事とつながる事を示唆している。

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