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イボを揉みつぶせ!

扁平疣(イボ)や絲状疣はお灸で焼いたり、ハトムギの煎汁を飲んだり、潰した大蒜(にんにく)や、いちぢくの乳汁やスピール膏などの腐食性のものを外擦すれば比較的容易に治るものだが、尋常疣は簡単ではない。
私の左肘には色の黒い 7mm 大の尋常疣があって、それが痒くなるのに困っていた。
スピール膏を試してみたら、表面の柔らかい皮膚はボロボロ取れたけれど、基底部には血色の固まりがあってこれがビクともしないで残る。
放置しておくとまた元の木阿弥で旧態依然となる。
ちょうど貨幣状湿疹が出ていた事が関係していたのか、夜間に知らず知らずの間に引っ掻いて血が滲んでいることがよくあった。
そんな事を繰り返すうちに、引っ掻いた翌日は何だか疣が小さくなっているような感じがする。
それは貨幣状湿疹でも同じで、引っ掻いて汁が出ると翌日は状態が良くなっている。
それで 今年の 1月22日の face book 漢方/中医学に「掻くのは悪いことではない!」を書いたわけです。
老人の皮膚掻痒症を「痒風」と呼び、病機は「陰血不足,血燥生風」です。朱进忠の『中医临证经验与方法』には「痒いのは風を泄する為であり,掻抓すれば風は減る。治風には先ず治血すべし,血が行れば風は自滅する。(掻抓は治血に相当する)」とあります。
あたかも“掻く”ことは皮膚の下層にある毒素を表へ浮き上がらせてくれるようである。
入浴もそれで、温まった後では一時的に皮膚の状態は悪化しても、冷めてくると却って状態が良くなっている。
余談だが、皮膚病や傷跡や痔瘡に温泉療法が良い場合があるのは同じ理由によるのではなかろうか?
どうせ疣を掻くと血が滲むのなら、いっそのこともっと出血させてやれ!とばかり、ティッシュでつまんで強くモミモミして血を出させた。
もちろん揉むと気持ちがいい。
おまけに翌日になると疣が縮小している。
どんどんそれを繰り返していたら一月もすると、すっかり疣が消えていってしまった。
随分乱暴なようですが、実は成算があったのです。
中国では鍼の刺絡で尋常疣を治すことがあるようだ。
例えば『最新鍼灸治療165病: 現代中国臨床の指南書』著者: 張 仁 三和書籍 より引用すれば、
母イボの頂点から垂直に基底部まで0.5寸ぐらいの深さに刺入し,力を入れて強くすばやく 30回ぐらい捻転し,抜鍼後は1〜2滴ほど血を出して,後は圧迫して止血すればよい.

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