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嚥下障害 (誤嚥) 3

脾虚胃燥なのに反って温燥薬で傷胃した
張××,女,29歳。
呑咽困難が,軽くなったり重くなったりして2年以上になる。
医診では食管賁門失弛緩症とのこと。(食べものが飲み込みにくくなる、食道アカラシア、嚥下障害の類)
西薬や中薬の苦辛通降、降逆止嘔、理気啓膈 等の処方で治療を1年以上やったが,病証は変わらない。
ここ3~4ケ月来 病情は更に重くなり,殆どご飯が食べられず、飲んだ水は咽に噎塞して飲み込めないし,嘔吐までが出てきた。
其の証を細審するに,上述の外にも,食欲不振,疲乏無力,舌苔薄白,脈虚大である。
脈虚大は気陰両虚と考えられる。
脈症を合わせると,気陰倶衰,脾虚胃燥で,水穀を熟腐することが出来ない症である。
半夏にて開結降逆し,人参、白蜜で補虚潤燥するのが宜しい。
以前に用いた諸方で反って悪化したのは恐らく薬で耗気したり,薬で損陽したりして,正気を顧みなかったせいだろう。
処方:大半夏湯加減(人参・半夏10 蜂蜜30)
服薬すること1剤にして,もう薬を吐くこともなく,食物を嘔吐することもなく、呑咽困難は減った;継服すること10剤にして,ついに愈えた。
某医云わく:大半夏湯は仲景が反胃の証にこしらえた処方で,仲景《金匱》に云わく:“胃反嘔吐には,大半夏湯が之を主る。”なのに先生は噎膈の病に用いたのは何故か?
答えて曰わく:辨証論治の精神は理を辨ずることだ。本病の理とは何か? 気陰両虚である。大半夏湯は補気養陰の品である,故に治愈することが出来たのである。
   中医临证经验与方法 より
※先に「嚥下障害 (誤嚥) 2」をアップしましたが、更にこれは実用的だと思いました。

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