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乳腺炎と温シップ

 商××,女,28歳。左乳房が紅腫疼痛して,発熱すること10日。医診では急性乳腺炎と。
先ず熱シップを続け、西薬治療も10日間受けたが重くなるばかり,その后も中薬の清熱解毒剤を配合されて更にひどくなった。
左乳房は紅腫疼痛し,高熱で,体温は39.9℃,舌苔黄白,脈滑数。
脈証を綜合すれば:薬と証は合っているのに,何故効かないのか?
たまたま《理瀹駢文》を読んで“外治の理は,即ち内治の理であり,外治の薬も,亦内治の薬である,異るのは,法のみ。”
《素問·至真要大論》には“熱者は之を寒す,寒者は之を熱す”の語があり,乃ち悟った:此れは熱シップを久用した誤りだ。
すぐに患者に熱シップを止めて冷水シップに変えさせた,1時間后には,熱が退き,腫れは減った。
5日の后に,腫れは消え,熱も退き,愈えた。
 某医云わく:諸医はみな熱シップを強調したのに先生は独り冷シップを主張したのは何故ですか?
答えて日く:乳癰の初起なら身熱は無く熱シップで消散できるし,若し紅腫がひどいか,或いは已に化膿しておれば冷シップで止められるが,しかし身熱熾盛ともなれば冷シップは必須となる,さもないと熱を営血に入らせたり或いは熱を心包に入らせるという危証をもたらしてしまう。
某医は又云わく:冷シップ、熱シップはどう違うのですか?
答えて曰く:健康な人なら,冷熱に差異はありませんが,若し正虚火熾だと,治法は異ります,たちまち変事が起こることを,仲景は次のように説いています:“火邪が微かでも,内攻する力は大きく,焦骨傷筋し,血は戻り難い。
   中医临证经验与方法 より
※民間療法として乳腺炎に温シップをすることはよく知られています。ただこれを施すのは初期だけで、長引いたものには逆効果になることがあります。
《傷寒論》116条、微数之脈,慎不可灸。因火為邪,則為煩逆,追虚逐実,血散脈中,火気雖微,内攻有力,焦骨傷筋,血難復也。

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