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早朝頭痛

 蘇××,女,30歳。左側の偏頭痛で3年。医診では血管性頭痛。
先ず西薬治で不効,后に又中薬の平肝瀉火、祛風散寒、養血活血、針灸治にても,亦無功。
頭痛は突発性で,引き裂くか,錐で刺されるかのようで,同時に悪心嘔吐や吐瀉を伴う。
頭痛にははっきりした時間性があり,毎回発病するのは早晨起床の后で,午前10時前後になると緩解する,この情況が2~3日連続した后,最後には極度の疲乏と嗜睡がきて,時には連続して3~4日も眠る,食べることも,飲むこともしない,嗜睡が終わった后,又絶え間のない隠痛が2~3日始まり,再び突然の劇痛が数回あって,ようやく頭痛が消失する。
この発作は,初めは半年に一回ほどだったが,近年は,殆ど平均して一ケ月に一回ほどで,毎回少なくとも7日,多ければ半月も続く。
此度の発病と前回の発病とは僅か一周しか隔たっていない,此の半年は,まるで仕事が出来ない。
舌苔白く,脈は弦大にして緊,右は左よりも大きい。
脈証を綜合すれば,気血倶虚が本で,風寒外客が標である。
治は益気養血,疏風散寒とする。
 補中益気湯(黄芪15 升麻・柴胡・白朮・人参・当帰・羌活10 甘草6)
某医云わく:此のように劇しい病なのに,補中益気湯ぐらいで治せますか?
答えて日く:此の病は毎日早晨に起きる,早晨とは,《内経》では朝と称するが,卯辰の時(午前6時~8時)である,此の時は陽気初生の時で,陽虚挾鬱者は,升発不利となる,故に疼痛が大きい,午後に陽気が盛んになると痛みが減るのは,陰陽が相対的に平衡となる為です,此の証はただ補うだけで解することが出来るが,補中に升散薬を佐とする事が必須です,故に補中益気で治るのです。
又云く:疼痛が此のように劇しいのに,どうして蜈蚣、全蝎を用いないのか?
答えて曰く:風寒閉鬱,陽気閉鬱には,やはり散風升陽の薬味が好い,羌活を加えるだけでよく、蜈蚣、全蝎は用いない。
東垣の著を見てください,羌活、防風、白芷、細辛、独活を用いるだけで,蜈蚣、全蝎は用いていません。
服薬すること4剤で,頭痛は頓になくなり,其の后又服すること40剤で,すっかり愈えた。
   中医临证经验与方法 より
※天人相応が人体に現れている。

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