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桂枝加大黄湯の新解釈

裴 永清 著『傷寒論の読み方50』の中に桂枝加大黄湯(桂枝加芍薬大黄湯)の解説があり、その大黄の使い方には深い意味があると指摘しています。
 (279) 本太陽病,医反下之,因爾腹満時痛者,属太陰也,桂枝加芍薬湯主之。大実痛者,桂枝加大黄湯主之。
解説は次のようである。
もと太陽病を、下すべき裏証が無いのに医が誤って下して「腹満して時に痛む」ようになってしまった。
この腹満には嘔吐や下痢も無いところから太陰病である。
それが更に「大いに実痛する者」になるとは一体どうしたことか?
陽明胃腑の実積なら大小の承気湯で下せばいいが、陽明病ではなくて太陰病になって積滞も無いのにどうして大実痛の症状が生まれるのか?
ここに何か尋常ならざる事態の発生がなけねばならぬ。
大黄の使用量も大承気湯の半分以下であり、母体が桂枝加芍薬湯という温補の処方である。
つまり、ここで使われている大黄は陽明胃腑実積を下す場合とは異る。
結論、この大黄は瀉下のためのものではなく、血瘀に対するものでなくてはならない。
すなわち「大実痛者」とは、気血兼病になっていることを意味しており、状況は厳しい。
※従来は桂枝加芍薬湯の証にして積滞や宿食のあるものと解説されていたが、気分の病が誤治によって血分へと進んでいると新しい解釈をしている。
たとえば腸閉塞や大腸癌や鼠径ヘルニア嵌頓などに該当するものがあるかもしれない。

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