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風温初起ー桂枝湯

任継学医案:呉某,女,63歳。
1987年11月21日の早朝、鍛煉のため外へ出てジョギングしていて,汗をかき裸になったら,その晩に頭痛頭暈し,鼻塞流涕,咳嗽喉痒,身体がだるく,関節が痛み,動くと少し汗が出る,顔面は紅くなく,口唇は紅潤,舌淡紅,咽は赤くない,苔薄は白くて潤,尺膚に微熱あり,脈は沈緩無力であった。
病んだのは小雪(11月23日)の2日前のことで,運気は丁度変わり目で,順化の季ながら,気候は反って温かい,其の病は温病であり,治は咸補とし,甘を以って瀉し,酸を以って収めるのが宜しい。
桂枝15,芍薬10,甘草5,生姜3片,大棗3枚。
服薬后に熱粥を吸い薬力を助けて,1剤で痊えた。
按語:本証は乃ち風温の初起で,正虚による外感風熱である。
《温病条辯》に曰く:“太陰の風温、温熱、温疫、冬温で,初起に悪風寒あれば,桂枝湯が之を主る。”
温病の初起は,風寒の状があっても,“汗して発する”べからず,ただ解肌により祛邪して,陰陽を調和するが宜し。
正に呉瑭が所説の如し;“温病は汗を忌み,最も解肌を喜ぶ,桂枝湯の本は解肌なり,且つ桂枝は芳香化濁し,芍薬は収陰斂汗し,甘草は敗毒和中し,姜棗は営衛を調和する。温病の初起は,原より之を用いよ。”
任氏の経験によれば,桂枝湯は善く虚人の外感風寒病を治すのみならず,且つ善く虚人の外感風熱の恙をも治す,臨床で冬春両季の感冒(風寒或いは風熱侵襲)の治療に常用して,常に佳効を獲る。
※呉鞠通は《温病条辨》の書で,桂枝湯を以って治温の首方と為す。

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