白帯ー苓桂朮甘湯
馬子知医案:劉某某,女,35歳,1985年8月25日就診。
白帯量多く,膿の如く涕の如し,淋漓して不断3年。
腰膝酸軟を伴い,腹脹して不適,腹内時に常に漉漉として作響す。
舌苔薄白く膩,脈沈弦。
此れ痰飲内阻に属し,清濁不分なり,苓桂朮甘湯加味を投ず:
茯苓30,白朮18,桂枝・炙甘草10,烏薬l2。
初服して白帯反って増し,崩の如く注の如し,継いで漸漸と減少す,共服すること16剤,白帯尽き,他症も亦愈ゆ。
追訪2年末だ復発せず。(河北中医19895(4):12)
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按語:本案の帯下は乃ち脾虚水停である,《婦科玉尺》に云わく:“湿土下陥して,脾精を受けざれば,輸して営血となる能わず,白物が下流する。”
故に苓桂朮甘湯を用いて健脾化飲し,求本して治す。
伤寒名医验案精选 より
※膿や涕の如く、また淋漓として流れ、漉漉として作響すなど粘性のない清冷な帯下。
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