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消渇ー小建中湯

呉達昌医案:張某,男,6歳。
患者は1987年3月から口渇,小便頻数等の症が始まり,次第に重くなり,1987年9月には,毎昼夜の飲水量が4000 ml以上に及び,小便は約20回になった。
数回の尿糖、血糖の検査では異常なく,某医院の診断は“消渇症”で,治療のため二日間入院したが,症状に改善は無かった。
1988年4月23日初診:面色白く,精神萎靡,口渇して、小便頻数で清長,納差,舌淡で苔薄白,脈は沈無力。
脈証から,此れは脾陽虧虚,運化失常である。
治は温陽健脾に宜し。
小建中湯:飴糖30 桂枝5 白芍・大棗10 生姜・炙甘草5 水煎服,毎日1剤,5剤。
薬后に,口渇,尿頻等の症は明らかに軽減した。
処方を更えずに,再服15剤,毎昼夜の飲水は2000 ml程に減少し,毎晩の小便は3-5回,面容は始めて紅潤に転じ,食欲が増え,気分が好転した。
服薬50余剤の后,諸症は悉く除かれた。
1年后の追訪でも,再発はみられない。[湖南中医雑志 1991:(6) 34—35]
按語:口渇と、尿頻なら,消渇の証である。
然し舌淡、脈沈,これは陰虚燥熱ではなく,陽虚不運の象である。
脾陽不足で,運化が失われ,水津が布宣されず下へと趨行した,ので口渇と,小便多になった。
渇すれば水を飲むのは当然だが,いかんせん脾惰不運ともなれば,飲めば飲むほど,小便はいよいよ頻数となる。
治は当に温中健脾すべし,補土により制水し,水津が四布されるのを待てば,口渇と、尿頻は自ら除かれる。
※消渇証は必ずしも現在の糖尿病には非ず。

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